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祈年祭

投稿日:2018年2月17日(土)


2月の異称シリーズ。「雪消月」(ゆききえづき)、「令月」(れいげつ)、「仲陽」(ちゅうよう)、

最近は旧暦の方が日本の時季の移ろいにマッチしているのだなと感じます…権禰宜の遠藤です。

和稲・荒稲(にぎしね・あらしね)
さて、本日2月17日は全国の神社で「祈年祭(きねんさい)」が行われています。この祈年祭は「としごいのまつり」とも言い、その年の五穀豊穣を祈願するお祭りで、11月23日に行われる、新嘗祭(にいなめさい 1年の収穫を感謝する)と対を為すお祭りです。
当社でも、午前8時30分より祭典を執り行い、五穀の豊穣と産業の振興をご祈念申し上げました。

祈年祭 退下

五穀豊穣をもたらす山の神は、春になると山から降りてきて「田の神」となり、農作業を見守り、秋の収穫が終わるとまた山に帰っていく神様です。この春の祭りには、山の神の神迎えという意味もあります。相対する秋の祭りには、田の神の神送り等の神事が残っています。
「祈年祭」は、年を祈る祭りですが、「年」とは 穀物(稲)を意味します。(穀物は、年に1回実る事から、転じて穀物の成熟すること、もしくは穀物そのもの)
すなわち、稲穂を蒔く季節の初めにあたって、その豊穣を祈願するわけですから、言い換えると、人間の生命の糧(かて)を恵んでくださるようにとお祈りするお祭りです。したがって、一粒の米にも神さまの御霊(みたま)が宿ると考えられているのです。祈年祭では、稲だけでなく五穀の豊穣と国の繁栄、そして皇室の安泰や国民の幸福なども祈願されます。この日は、宮中の賢所(かしこどころ)においても祭典が行われ、天皇が御親拝になられます。
新嘗祭・祈年祭は和稲・荒稲(にぎしね・あらしね)が神様にお供えされます。和稲はもみをすりとった稲の事で、荒稲はもみがついたままの稲の事です。昔は稲の穂を抜いて束にして、初めてのその初穂を神に供えました。その穂の束でお金の代わりに支払いにも使われていた事から、「初穂料」と記される様になったそうです。

皆様ご存じの通り、日本人は農耕民族です。昔はお米一粒でも残せば叱られたものですが、今となっては親が食べ物を粗末にする風潮があります。農家の方々が心を込めて作った作物を農家の方・神様に感謝しながら食して頂ければと思います。


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
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