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酒と神道文化

投稿日:2011年3月22日(火)


 神社新報(平成23年2月28日付)より ㈶神道文化会主催で行われた第13回講演会 『酒と神道文化』についての記事をご紹介致します。

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 契約儀礼で盃を交はす 旅の文化研究所 所長 神崎宣武氏

 『酒と神道文化』と題して講演した神崎氏は、直会(なおらい)について神事を粛々と行った後、神と人とが共に食すことの意味に神と人との契約儀礼といふ側面があることを指摘した。

 また、人と人との契約儀礼として現在も残ってゐる三献の儀を取り上げて説明。『あなたの気持ちを確かめて、相手の気持ちを重んじて、神明に誓って―で三献。これが契約に値する』と語り、交はされる盃がいはば契約書類の役割を果たしてゐたことを紹介した。

 このほか無礼講といふ言葉について『まづ直会、礼講があって、そのあと無礼講に移行する。礼講なくしての無礼講はあり得ない』ことなどを挙げ、現在多用される言葉だけでは見えない本質があることを解説した。

 多角的な視点で酒について考察 ミニシンポ

 ミニシンポジウムは「酒と神道文化を語る」と題しておこはなれた。

 この中で行事の前と後に飲む酒の違ひについては神崎氏が、後の酒に直会としての意味があるのに対し、行事前の酒には清めの意味と、酒を飲むことでひとつの区切りがあることを説明。また、櫻井氏は(皇学館大学教授 櫻井治男氏)神宮(伊勢神宮)の遷宮諸祭での「饗膳の儀」(きょうぜんのぎ)を例に示しつつ、行事前に食事をとることについて「祭事の前に祭典に関はるすべての人間が一堂に会して食事をとることで、自分たちは一体であることを確認するといふこともあるのでは」と述べた。

 神々に捧げる酒については、岡本氏が(春日大社 権宮司 岡本彰夫氏)、祭典・祝膳における神酒の量はごく少量であることなどを紹介しつつ、神様に対して「無理強ひをしない」といふ礼節の態度があることを説明。また、盃を出す人はその宴席を采配する人にあたり、春日祭では宮司が盃を勧め、権宮司(ごんぐうじ)が酒を注ぐ形式であることも解説した。

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 神崎氏は伊勢参宮(いせさんぐう)の際に伊勢音頭が各地に持ち帰られ、祝言の席で歌はれるやうになったことを説明し、誰が歌ふかによって中締め、締めと意味が変はり、酒の席での区切りの役目を果たしてゐたことを紹介した。

 ~略~ 以上

 酒は古代から造られているもので、その役割は多岐に亘ることは皆さんご承知の通りです。礼講あっての無礼講。無礼講であっても無礼な酒を飲む人はいませんが…。


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