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【神社新報 コラム】神宮だより 神殿下種祭

投稿日:2017年10月12日(木)


十月の異称シリーズ
「春待月」(はるまちづき)。冬を飛び越えて、春が待ち遠しい感じが素朴な感情を表しているようですね…権禰宜の遠藤です。

さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』平成29年4月10日号コラム「神宮だより」をご紹介致します。

神宮だより 神殿下種祭
【神宮だより 神田下種祭】
四月も十日を過ぎ、神路山、島路山の木々の新緑が増してきました。
神宮神田でも春の深まりを感じる季節となりました。
神宮神田は五十鈴川のほとり、内宮から約二キロ下流の伊勢市楠部町にあり、毎年四月上旬(今年は四月四日)には神田下種祭が執りおこなはれます。
神田下種祭は神嘗祭(かんなめさい)附属の祭典で、神嘗祭をはじめ諸祭典にお供へする御料米の忌種を神田に蒔くお祭りで、大宮司以下神職参列のもと執りおこなはれます。
お祭りはまづ、神田南方に位置する忌鍬山を祭場として、入山にあたり山口の神を祀る山口祭から始まります。
次いで木本の神を祀って農耕具である鍬の柄となる樫の木をいただき、忌鍬を作る木本祭をおこなひます。
農耕具調製の神事が終はると、烏帽子に山蔓を巻いた神職が、忌鍬山から忌鍬を捧げ神田の中央に設けてある神田祭場に降りてきます。
そこで御田の神に祈りを捧げ、忌鍬を以て苗代を作り、清浄な忌種を蒔きます。
その際、神職、作長、作丁たちが唱和する御田歌が響き渡ります。
ここで育った早苗は五月の神田御田植初で神田に植ゑられ、九月の抜穂祭にて収穫致します。
刈り取られた稲穂は内宮域内の御稲御倉に一旦納められ、神嘗祭をはじめとした諸祭典にて大御神にお供ヘされるのです。
かうして今年も神代から脈々と受け継がれ、変はることのない稲作の営みが執り進められていくのです。


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
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