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【神社新報コラム】神宮だより~暦~

投稿日:2021年9月14日(火)


じっとりした暑さは残暑なのか、早朝の肌寒さは一足早い秋なのか…。気温の乱高下に身体が驚いています。ようやく私にも接種券が届いたのでワクチン接種にいきたいと思います。副反応がどう出るか少し怖いですが、体調を整えていきたいですね。権禰宜の佐藤です。

本日は、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和3年8月30日号掲載のコラム『神宮だより~暦~』を御紹介致します。

神宮だより0830

【神宮だより~暦~】

八月三十一日は雑節のひとつである「二百十日」です。立春から数へて二百十日目にあたるこの日は、稲が開花する大切な時期ですが、同時に農作物に甚大な被害をもたらす台風に見舞はれる時期でもあり、厄日とされてきました。古くから農業を営んできた日本人にとって、日時や季節の移り変はりを適切に把握することは重要であり、それを知る手立てのひとつが暦でした。

古来、暦は朝廷の管轄下にあり、外来の暦を元として作製されてるましたが、江戸時代には天文学の要素を取り入れた日本独自の暦が出版されるやうになり、その代表的な暦のひとつが「伊勢暦」でした。この時代、伊勢の御師が精力的に各地の檀家を廻ることで伊勢信仰が広がり、神宮の神札とともに土産として頒布された伊勢暦も全国的に普及します。この暦には日々の暦注欄に節気やその日の吉凶の他、八十八夜(種蒔きの時期)や二百十日 (稲だよりの開花時期)など農作業に関することが記されてゐたととから当時の農家にはたいへん重宝されました。

明治四年になると御師の制度が廃止されたことに伴ひ伊勢暦の頒布もおとなはれなくなります。その後、暦に関する制度の変遷を経て明治十六年からは神宮司庁による頒布が認められ、わが国唯一の正暦として意義付けされるやうになりました。

戦後、暦の作製や販売が自由化されると、昭和二十二年、名称を「神宮暦」とあらため、日の出日の入り、干潮満潮時刻など天体と気象に関する情報や農事情報をまとめた「小暦」と科学的データを基礎とし、日々の天体、気象の詳細値などをまとめた「大暦」の二種類の暦として再出発し現在に至ってゐます。

(総務部・松岡弘典)

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当社でも、お正月の授与所にて神宮大麻、白旗大麻、兼務神社の御札を受けられた方にお渡しを致しております。数量限定で三が日中には頒布終了してしまいます為、お求めの方は早めにお声がけくださいませ。(暦は500円にて頒布しております)

※上記写真の令和三年度の暦は既に頒布終了しております。


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
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