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『みもすそ』令和4年初秋号 特集~神宮大麻のおまつり~

投稿日:2022年8月22日(月)


【暦で見る九星の運勢シリーズ】七赤金星:令和4年9月(各自の九星についてはブログ末尾の表をご参照ください)「吉方…南 転業・転職・移転等の話が起こりそうです。もしその時は即断・即決せず熟慮に熟慮を重ねて。とかく隣の芝生は青く見えるから、甘い話・おいしい話には十分注意すること」とのことです…権禰宜の遠藤です。

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【特集 神宮大麻のおまつり】

「明治の新たな国づくりとともに新たな神宮の大麻が誕生しました。四号に亘る神宮大麻特集の結びに神宮大麻が奉製され神棚に奉斎されるまでのお祭りをご紹介します。

神宮では神札を「大麻」と称し、「タイマ」と通称しますが正式には「オオヌサ」と読みます。神社の神札は神社で祈祷を行い御祭神の神威を宿すなどして氏子・崇敬者に授与するものですが、神宮の大麻も丁重なお祭りを重ねて奉製します。

神宮の神札を「オオヌサ」と称しますが、「オオヌサ」とは本来「大幣」の字を当てます。「幣」とは神への供物を意味し、「幣帛」「御幣」などが神社で見られます。神宮では麻をヌサとすることが多かったことから「オオヌサ」を「大麻」と書くようになったようです。

一般に幣を神に奉るに際して直接に触れたり地や床に置くのは恐れ多いとして、幣を串に挟み神前に立ててお供えすることがなされます。その串を幣串と称します。幣串で立てられる幣は紙垂の形にされることが多く、金色の大きな紙型の幣が拝殿に立てられ御祈祷に用いられることもあります。お祓いのために振られる、紙垂の束を付けた物もたいていは祓戸の大神への幣として同じ意味合いを持つと考えられます。

神宮の神札である大麻も串に幣を付けた物で、それが見えるようにして紙で包んだもの(剣祓)、板紙に挟み込んだもの(頒布大麻・角祓等)、数本を箱に納めたもの(神楽大麻)などがあります。

そのまま串に付けられた幣が見える大麻と見えない大麻があり、また幣・串の形状もそれぞれ異なりますが、神宮のほとんどの大麻には幣がその中心に納められています。

<大麻用材伐始祭>

この神宮の大麻の幣串となるのは木材です。各種大麻の中に納めるために薄く、あるいは細く削らねばなりませんので、その加工に適した木が選ばれます。その木材の調達を神に祈るお祭りが、毎年四月中旬、内宮宇治橋の南西にある丸山祭場で行われます。小高い山の上から遙かな山々に向かって斧を入れる所作を行い、大麻用の木材が無事に調達できるよう祈ります。

<御料紙の修祓式>

大麻の材料としては何種類もの紙が必要になります。まずは幣とする紙、その幣を付けた幣串を包んだり挟んだりする紙、大麻に神威を宿す宮の宮号(「天照皇大神宮」など)を記し御璽印という朱印(「皇大神宮御璽」など)を捺す紙、完成した大麻を上包みする紙。様々な材質の和紙が用いられます。-神聖な神札の材料とする紙ですから、清らかな中で調製されねばなりません。そこで、これらの紙を調製する工場へは毎年神宮の神職が出向いてお祓いを行って、清らかな紙を調製して頂いています。

<大麻曆奉製始祭>

このように神事を重ねて調達した紙や木で大麻が奉製されますが、奉製を始めるお祭りが毎年一月上旬、大麻を奉製する神宮司庁頒布部の祭場で行われます。大宮司以下神宮職員が参列し、禰宜以下の神職と大麻奉製員によって奉仕される大麻暦奉製始祭です。

「天照皇大神宮」の宮号が浄書された銘紙に「皇大神宮御璽」の朱印が捺され、その年の神宮大麻の奉製始とするお祭りですが、その光景は明治五年の皇大神宮御垣内で斎行された神宮御璽奉行式を連想させるものがあります。奉仕者・参列者ともに神宮大麻の全国頒布を思召された明治天皇の大御心を年の初めに仰ぎ、神宮大麻の奉製が始められます。なお、年末には大麻暦奉製終了祭が行われます。

<大麻修祓式>

神宮司庁頒布部の大麻奉製員によって日々奉製される神宮の各種の大麻は、一定数奉製毎に、そこに神威の付与を祈り祓い清めるお祭りが行われます。頒布部祭場に神饌と共に代表となる大麻(オオヌサ)をお供えし、祝詞と大祓詞を奏した後、お供えした大麻と、奉製され保管されている大麻を祓い清めます。これによって、丁重な祈りを受けた大御神の神威が厳格に清められた大麻に付与され、神聖な神宮の大麻が完成します。

<大麻曆頒布始祭>

九月十七日、製された神宮大麻がいよいよ全国へ頒布されるべく、大麻暦頒布始祭が内宮神楽殿において行われます。神宮側は大宮司以下による祭典奉仕、引き続いて頒布を担う神社本庁の統理が大宮司より神宮大麻を託され、次に神社本庁統理と総長から各都道府県神社庁長へと順に託されていきます。

この後、神宮大麻を託された各神社庁はその各都道府県においてこれを各神社へ託し、年末には各氏子区域で神宮大麻が頒布されることになります。

<発送についての修祓式>

大麻暦頒布始祭で各神社庁長が託され受け取るのはその都道府県に頒布される神宮大麻の代表であり、全国への八百数十万体にも及ぶ多くの神宮大麻は別途伊勢から全国へと発送されます。

神聖な神宮大麻を運ぶのですから、やはりこの運送に当たる事業者のもとへも神宮から神職が出向き、車両などのお祓いが行われます。

<大麻曆頒布終了祭>

三月五日、年末年始の神宮大麻頒布を終えたことを神前に奉告する大麻暦頒布終了祭が内宮神楽殿で行われます。

頒布始祭と同様に、神宮側は大宮司以下が奉仕、神社本庁側は統理以下、全国の神社庁長が参列します。

<大麻の奉斎>

このように丁重に厳格に、お祭りを重ねて奉製され頒布される神宮大麻ですから、丁重で厳格な気持ちでお迎えしてお祭りしたいものです。しかし、大切なのはその気持ちです。家屋の構造により神棚の形式は様々になるでしょう。生活の様式によりお祭りの方法も様々になるでしょう。全国に鎮座する神社でさえも、その社殿やお祭りは様々です。同じなのは真心で神様に向き合うという気持ちです。各ご家庭で、そのご家庭に馴染む形で末永く大麻、神札をお祭りすることが大切なのです。日本人が守り伝える神祭りの文化、神道は、多様性や持続可能性をその本質とすればこそ千年も二千年も、そしてさらなる未来へも、力強く継承されるものなのです。」

R4厄年表


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