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神話の絵本「幸せの国の幸せの子供の話~日本神話~」29

投稿日:2017年11月30日(木)


松屋のカレーのファンの一人。権禰宜の新久田です。

さて、平成21年に出雲井晶(いずもいあき)氏が監修し、教育の拠り所策定委員会が企画・発行した「幸せの国の幸せの子供の話~日本神話~」をご紹介します。
この本は、「日本青年会議所内の理想国家「日本」創造グループ教育の拠り所策定委員会が「JC版教育システム親楽推進プロジェクト」を策定し、「神話の絵本の読み聞かせ」というプログラムを提案したものを具現化したものです。」(「あとがき」より)
巻末にはそれぞれのお話の解説も掲載され、子供に対するどのような教えが込められているかも述べられています。
今でもAmazonなどで販売されていますので、ご興味がおありの方は是非お手に取ってみてください。
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今回は、山幸彦様が海の御殿に着き、海幸彦様の釣り針を取り戻したお話です。

「【山幸彦様と海の神】

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山幸彦様は困り果てて、

浜辺で泣いていました。

塩椎様がやって来て、

泣いている訳を聞きました。

「それなら海の神に会ってくると良い」

塩椎様は海の中を走る舟を造って、

山幸彦様を乗せ、

トン!

と押し出しました。

ザザ ザザ ザザザ~ッ

子舟は、海の神の御殿に着きました。

海の神 綿津見様は

「素晴らしい若者が来た」と喜び、

「我が娘 豊玉姫と結ばれて欲しい」と

願い出ました。

山幸彦様は願いを受け入れ、結婚し、

海の御殿で仲良く暮らし始めました。

「はぁーふぅ」

山幸彦様が、時々溜め息を

つくようになりました。

気になった豊玉姫様は、

思い切って訳を尋ねました。

「兄の大事な釣り針を

失くしたままなのを思い出したんだ」

「それはご心配でしょう。

父に相談してみましょう」

「そういうことなら、

魚達に聞いてみよう」

「赤鯛がのどに何か刺さって、

ずっと困っていると聞きましたよ」

口々に魚達が言いました。

綿津見様は、赤鯛を呼び、

刺さっている物を取って見ると、

それは、海幸彦様の釣り針でした。

釣り針を取り戻した山幸彦様は

すぐにわにの背に乗って、

岬にいる海幸彦様に

釣り針を返しに行きました。

 

【解説】

お互い尊重し、補い合いながら与えられた使命をまっとうしていた海幸彦様と山幸彦様ですが役割交換をしてしまったために仲が険悪になります。しかし、塩椎様に知恵をもらいます。困ったときは目上の人の話に耳を傾けるようにと教えてくれています。


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