投稿日:2020年9月3日(木)
お伊勢参りに車で行くと、おかげ横丁でお酒を傾けて和んでいらっしゃる方を横目にして参拝や駐車場へ向かう事になります。車で行くと運転手は、伊勢神宮御料酒の白鷹をおかげ横丁で頂けません。これはけっこう辛いので電車で行くのがオススメです。権禰宜の新久田です。
伊勢談草 お伊勢まいりと車社会
私が日々散歩するコースは、自宅か ら五十鈴川に沿って宇治の浦田から折 り返す三○○○歩余りの短い距離ですが、その河川敷の一部は駐車場になっています。
平成最後の土曜日、平日と違って駐 車する車の数は多く、自動車ショーさ ながらの景観。平素から府県別のナン バープレートが気になっていたので、ど こから来たのか見分けることにしまし た。近畿・東海を中心に、関東、北陸、 中国地方ばかりか、釧路、徳島、大分、 熊本、鹿児島といったプレートも確認で きました。
折しも青森ナンバーの車から一人の青 年が降りてこられたので、「遠い所からよくぞお越しになりましたね」と声を かけると、「さすがに疲れました」とにっ こり笑って内宮さんの方へ歩いて行かれ ました。近くでは、参拝を終えられた 子供連れの若いご夫婦が、赤ん坊を抱 えながらベビーカーを押して自家用車へ 向かわれます。
このような光景は夏の盛りや冬の寒 中でもよく目にし、本当に頭の下がる 思いです。「どうか遠路お気をつけて無 事にお帰りください」と祈りつつ駐車場 を後にしました。
これは私のメモ帳から抜き出した一節 ですが、令和元年の年末から新年にか けても同じような車社会の現状を実感 している昨今です。
筆者 伊勢郷土会副会長 石井昭郎