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【神社新報コラム】「杜に想ふ」

投稿日:2016年7月26日(火)


世間は夏休み。普段は大勢の学生さん達で賑わう藤沢本町の駅も静かです。権禰宜の遠藤です。

さて、神社界唯一の業界紙である『神社新報』7月4日号に興味深い記事が掲載されていましたのでご紹介致します。
東京オリンピックに於いては、藤沢市でも江の島でセーリング競技が行われるなど少しずつ盛り上がりを見せています。さらに増えるであろう外国人観光客を受け入れる上で、神社としても考えさせられるところがあります。
杜に想ふ
「【杜に想ふ 案内】八代司(まちづくりアドヴァイザー)
混迷の末、東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムが、去る四月二十五日にやうやく決定した。同競技大会組織委員会によれば、「組市松紋」は「歴史的に世界中で愛され、日本では江戸時代に『市松模様(いちまつもよう)』として広まったチェッカーデザインを、日本の伝統色である藍色で、粋な日本らしさを描いた」とのことで、発表以来二カ月余りが経過し、世間の評判も上々のやうである。
これに先立つ今年二月、テレビの情報番組では「五輪に向け……外国人に”わかる標識”大作戦――看板一万個以上を修正へ――」との題で、道路標識の交換が進んでゐることが報じられてゐた。国土交通省道路局によれば、東京都内を中心に整備が進められ「訪日外国人旅行者をはじめとする様々な来訪者にとって、さらにわかりやすい案内となるやう、道路標識の改善を推進」するためとのことで、その一例として、靖國神社の標識が「Yasukuni-jinja」から「Yasukuni-jinja Shrine」と英語併記がされると画面に映し出されてゐた。
さらに三月には、外国語版の地図を作製する際、基本となる英語表記のルールや外国人向け地図記号が国土地理院によって決定された。これによると、「○○○-jinja shrine」のやうに、「jinja」はそのままで「シュライン」が追加表記されることともなった。
これまでもよく言はれてきたことであるが、神社を英訳したときの「シュライン」の表記は、「聖人の遺骨や遺物を安置した聖堂や廟」とされることから、神社界では「jinja」との表記を推奨すべく、その普及に向けてさまざまな取組みがおこなはれてきた。「○○○ shrine」のやうな置換へ方式にならなかったのは一安心である。
だが、この「シュライン」に関し、ひとつ思ふところがある。参宮のために伊勢自動車道を進むと、途中、神宮まで何キロとの鳥居をデザインした茶色の標識があることを神社関係者の皆様はお気付きであらうか。そこには、「Ise jingu」ではなく、「Ise Grand Shrine」と英訳して大書してあるのだ。これまでも、私が参宮案内をする時、伊勢神宮の御事を伝へる上で、通常の神社とは異なり、神宮が尊貴無比なる御存在であることを説明するために「グランド」の語はひじょうに解り易く、常にその案内標識の事を敢へて案内してゐた。
遙か昔、小学校の社会科の授業で地図記号について覚えたが、神社を表はす鳥居の地図記号は日本人であれば誰もが知ってをり、外国人の方でも一目で解るものであらう。
伊勢志摩サミットの開催も記憶に新しいが、神宮のみならず、全国津々浦々に鎮座される神社、そして日本について、今後いかに海外に正確に、解り易い案内ができるかが大切なことではないだらうか。」


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
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