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第14回 神奈川県神社庁神職大会

投稿日:2019年11月29日(金)


【神道百言55】

『神明の利益(りやく)を蒙ることは、信力の厚薄に依るとなり』~倭姫命世記~

(信仰心とは神を信ずることの深いか浅いかによつて、その結果に差がある。神のお言葉を、また神の行為は見習ふべきものであつて、これに神習ふ以外に、自分の生きる道はないのだと、これを絶対に信じ、実行するものと、さうでなく、ひと通りの信仰心しか持たないものとの差は、後になつてその人のすべてに亘つて大きな差のあることは、幾多の実例によつて示されてゐる。信仰に生きる人、信仰によつて生かされてゐる人は、幸福な人だといへる。)

宗教を信じ過ぎることで起きるテロ行為や事件があります。日本人は無宗教と言われますが、各種宗教の「良いとこ取り」の多宗教民族とも言えます。いずれにしても、何事もバランスよく程々に。宮司です。

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さて去る11月28日(木)午後1時より、箱根湯本 富士屋ホテルにおきまして【御大典奉祝 第14回 神奈川県神社庁 神職大会】が開催され参加致しました。

神奈川県神社庁では神職のみ参加の「神職大会」と、氏子総代と神職が参加する「関係者大会」が隔年で開催されております。尚、神社庁庁舎の竣工や天皇陛下の御即位30年奉祝大会などがあったため、神職大会は4年振りの開催とのことです。

開会儀礼に続き、京都産業大学名誉教授 所功先生による「令和御大礼の成果と今後の課題」、國學院大學名誉教授 岡田莊司先生による「令和の大嘗祭について」と題する基調講演が行われました。

講演では、この度建設された大嘗宮(だいじょうきゅう)が経費削減により茅葺きから板葺きに変更されたことについて『大嘗宮は生きている文化財であり、過去の遺物ではない。生きている文化財にお金を掛けるのは当然。』(所先生)、『研究者として大嘗宮での陛下のご作法などは承知している。しかし神職として、また日本人としてそれを明らかにすることははばかられる。』(岡田先生)『大嘗祭で重要なのは米だけではなく粟をお供えすること。(非常食として大切にされていた)』(両先生)などのご意見が印象的でした。

尚、各都道府県から献納された特産品(庭積机代物(にわづみの つくえしろもの))の内、米(1.5キロ)は45都道府県より献納されましたが、粟(750グラム)は25都府県からしか献納がなかったとのことです。(神奈川県なし)

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また大嘗祭で陛下が奏上される御告文(おつげぶみ)が大礼委員会より公表されており、資料として添付されておりましたのでご紹介致します。

(大礼委員会公表資料 建暦2(1212)年順徳天皇大嘗祭の例)

【読み下し案】

伊勢の五十鈴の河上に坐す天照大神、又天神地祇諸の神に明らけく曰さく、朕、皇神の廣き護りに因り、國中(くぬち)平らけく安らけく、年穀豊かに稔り、上下を覆い壽ぎ、諸の民を救い濟さん。仍りて今年新たに得たる所の新飯(にひをもの)を奉ること、此の如し。又、朕が躬に於て犯すべき諸の災難を未だ萌(きざ)さざるに攘ひ除き、不祥悪事を遂に犯し来ること莫(な)からん。又、高き山、深き谷所々の社々大海小川に名を記して厭(まじな)ひ祭らん者、皆盡(ことごとく)に銷し滅さんのみ。

休憩を挟んで、県内神社の御大典事業について伊勢山皇大神宮(横浜市)・御嶽神社(秦野市)・寒川神社(高座郡寒川町)より事例報告があり、閉会となりました。

終了後の懇親会は欠席致しましたが、県内神職が一堂に会しておりますので様々な話題で懇親が深められたことと思います。

神職の一番の務めは神明奉仕ですが、奉仕する形は「心」から作られると肝に銘じ、今後も研修などには積極的に参加して参りたいと思います。

 


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