投稿日:2019年8月30日(金)
【神道百言41】
『父母はわが家の神、わが神と心つくしていつけ人の子』~本居宣長・玉鉾百首~
(遠い神を大切にするのはよいが、現実の最も身近かな父母を、我が家の守り神として大切にすることが、神まつりの第一歩であると教へたものである。)
親の背を見て子は育つ。言い聞かせていることもありますが、「背中」で語っていることと問われると・・・反省するばかりの宮司です。
さて、毎年曜日に関係なく8月25日は大鋸に鎮座されます諏訪神社の例祭が斎行され、私はお手伝いに、当社の廣瀬責任役員は藤沢市氏子総代会会長として、また山口総代会長のお2人が参列させていただきました。尚、当社鳶頭の渡邊さんは、諏訪神社の氏子町内「辰巳町」の町内頭として準備などのご奉仕の後、ご参列されました。
大鋸の諏訪神社は時宗総本山 遊行寺の守り神様として第4代 遊行上人である呑海上人(どんかいしょうにん)により建武2年(1.335))勧請されたお社で、昔は遊行寺の方角を向いて建てられていたそうですが、東海道が整備された際、境内を分断するように街道が整備され、諏訪神社の前を通る人々に事故が重なった時「神社の前を横切るのが不敬で事故が起こる」と考えられたため、神社が現在の向きになったと謂われています。
神社での例祭の後、遊行寺に移動。まず、本堂に於て神幸祭(しんこうさい。じんこうさい。お神輿が町内を巡る)に持参する御幣(ごへい。神仏が宿る依り代)が供えられ本堂でお経が上げられ清められ、そのお供えされた御幣で神様を招く「御幣招き」(ごへいまねき)を奉仕、その御幣を再度本堂に戻し、奉仕されているお坊さんの頭上にかざし神様のご加護をお受けいただきます。
また、お寺から神社へ「旅銭」(おたびせん。たびぜに。お金。金額は不明というか伺ったことなどありません)が授与され、神幸祭の折、何かに使われるものと思います。
神楽奉仕後、本堂にてお経を受けるのですが、本年は第74代 他阿真円(たあしんえん)上人が不在。いつもと違うなと思っておりましたところ、終了後お坊様から「着替えて本堂に向かわれていらしたが、途中で体調不良となられたため上人不在で申し訳ない。従って、本年は護符の授与も出来ない。」とのことで、心配をしながら本堂を後に致し、社務所で直会(なおらい。食事)を致しました。
お酌にまわっていたところ、町内頭の渡邊さんが「本殿の階段で転びそうになり、ねん挫した」とおっしゃったので、きっと不注意だろうと思っておりましたが、画像付きでご説明いただき納得致しました。(何か理由があって、こういう作りになっているのだと思います)
いずれに致しましても、諏訪神社氏子区域の平安がお祈りされましたこと、誠におめでとうございました。(27日 神幸祭のご報告は後日)