投稿日:2019年2月15日(金)
【神道百言⑮】
『天地の神のめぐみしなかりせば 一と日一と夜もありえてましや』~本居宣長・玉鉾百首(天明7 1.787年)~
(天地の神の恵みがあればこそ、毎日の生活も事なく送ることが出来る。自分が生まれるについては、すでにその背後に祖先・両親のお蔭がある。世に生れ出で衣食住の満足に出来るのも、天地人総てのお蔭である。
更に自分達の生きてゐる国土も自分達の造つたものでなく、天地の神の賜物であり、呼吸して生きられる息(いき)も天地の恵みに外ならない。
それを思ふとき、かうして生きてゐられるのは、大小となく、天地の神の恩恵によらざることはない。ここに自分が生きてゐるのでなく、生かされてゐる道理がある。
神あつての自分であり、神の懐に抱かれて生かされてゐることに対して、感謝と報恩の念を持つべきである。)
古くから目に見えない神仏の力添えを「陰」(かげ)といったそうです。「陰」に、敬語の「お」と「さま」を2つも付けて「お陰様」。言霊を大切にした先人の繊細さに感じ入る宮司です。
さて毎年『二の午』は相生町の稲荷祭ということで、14日にお伺い致しました。
相生町の町内会館はJR藤沢駅に近く、白旗神社の氏子区域の中で一番南西、どちらかというと皇大神宮(烏森神社)さんの方が近いバス通りにあります。
どうして毎年『二の午』にお祭りを行うかと言いますと、初午の時に役員さんが愛知県の豊川稲荷で祈祷を受けられ、新しいお札となった二の午で祝詞を上げるということのようです。
ここのお祭りの特徴といえば、祭典終了後に町内会員各戸に『油揚げ』が配布されるため班長さんが参列され、全員が玉串をお供えして拝礼されることです。
また、配布が終わると直会が行われ、奥様方お手製で神前にお供えされていた油揚げの創作料理や、金目鯛の煮つけで皆さん懇親を深められるとのことです。
毎年恒例?となった集合写真でお察しのように、とても温かい皆さんがいらっしゃる相生町の皆さんが、本年も平穏無事にお過ごしになりますよう祈念申し上げます。おめでとうございました。