投稿日:2019年4月5日(金)
【神道百言⑳】
『ゆるむともよもや切れまじ神みちは 結びの神のあらん限りは』~三河花祭歌~
(農山漁村の信仰生活が、年に2回や3回の祭だけで、よくも続いて来たものだと、感心させられる。そこの人々が保守的な性格にもよるであらうが、同じ行事を毎年繰りかへして実行して来たことによることもある。農業に従事してゐる氏子も、都会に住む氏子も、毎日鎮守の森を仰ぐものも、おつとめの太鼓の音だけは生活のうちにとけこんでゐる。ゆるんでも総ての筋が、いつまでも続いて切れないやうに、神社の信仰と切れないのは、絶えずこの森を仰ぎ、太鼓の音を聞いてゐるからである。ここに神社の森を大切にし、たゆることのないおつとめ太鼓を忘れてはならない道理がある。これの続かん限り、結び―産霊―すべてのものを生かし、結んでいく信仰に根を持つ神社信仰の結びつきは、永遠に絶ゆることがないであらう。)
神社と参拝者の【結び】の形は様々あると思いますが、『幼少期の神社の記憶』を大切にしたいと思っています。宮司です。
さて去る2日(火)は4月最初の巳(み)の日ということで、吉例により江島神社の春の初巳例祭が斎行され、当社責任役員で藤沢市氏子総代会 廣瀬会長と共に参列させていただきました。(秋の例祭は10月の初亥の日)
10時からの祭典には、献幣使として神奈川県神社庁副庁長・寒川神社宮司様が参向され、氏子を始め全国から弁財天を信仰される多くの崇敬者が参列されました。
祭典後の御挨拶では、前日に発表され5月1日の新帝陛下践祚(御即位)後から施行される新元号『令和』についてや、江島神社奉斎の八臂(はっぴ)弁財天御尊像が国の重要文化財に指定されたことがご報告されました。
祭典後は岩本楼において直会があり、赤坂日枝神社、東京大神宮、乃木神社など普段お目に掛からない東京の宮司様を始め、県内大社宮司様方と御祝を申し上げました。
また個人的には、白旗神社の氏子で大学の先輩でもある鎌倉国宝館館長 鈴木良明先生著【江島詣 ― 弁財天信仰のかたち】がお下がりとして頂けたことを嬉しく思いました。
藤沢、あるいは湘南の顔として、日本三大弁財天として益々ご隆昌でありますよう祈念申し上げます。おめでとうございました。