投稿日:2020年10月19日(月)
【神道百言92】
『庭のおもにつもる雪みて寒からむ 人をいとども思ふ今朝かな』~昭和天皇御製~
(昭和24年の正月、一夜明けると、昨夜から霏ゝ(ひひ)として降り積つた雪は積もり積もつてお庭の面を真白くしてゐた。平常ならば、宮城(きゅうじょう)の松の上に積つた雪をご覧になつて、美しい風景とお思ひになられ、それが御歌となつたことであらう。然し、この頃はまだ終戦直後で、東京でも焼け野原にバラツクを建てて生活してゐるものの多い頃であつた。陛下はこの雪をご覧になられ、すぐ御心に上つたのは、この寒い雪の中で、バラツク住まいをしてゐるものはいかに寒いことであらうと、国民の上にいたはりの御心を走らせた。
~略~ いたはりの御心を、この御歌から私達は泌々(しみじみ)と感じるのである。)
昔はよく中国3.000年の歴史と言っていましたが、中国で300年以上続いた王朝はありません。イギリスで約900年とのこと。
日本では2.680年と格段に永く一つの王朝が続いている理由が、この御製から伺い知ることが出来ます。宮司です。
さて4日未明に壊されてしましました賽銭箱について、どこで作り直していただこうかと思っていたところ、渡邊鳶頭の同級生であり、湘南通り1丁目にあります㈱鈴木木工様にお願いすることになり、17日、写真の通り見事に完成・設置致しました。
材料は鳶頭の高岡さんから諏訪町の山大木材さんに連絡してもらい、ほんの数日で前回と同じケヤキで準備をしていただきました。
金飾りは当初付いていたものを板金屋さんが磨いてくれ、切られていた部分は後ろから溶接して下さっております。
まさか、こんなに早く作製いただけると思っておりませんでしたと申し上げましたら、「地元の仕事が最優先ですよ。しかも神社さんでこんなになってたらすぐにやらないと。」と感激のお言葉をいただきました。
今後はこのような悲しい事件が起こらないように、カギは取り付けず、また夜間は蓋を外しておくことに致しました。夜間や早朝は見た目が不自然かもしれませんが、ご理解下さい。
いずれに致しましても、ご協力下さいました皆様、ありがとうございました。