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柄杓を使わない手水

投稿日:2020年11月24日(火)


【神道百言96】

『生まれこぬさきも生れて住める世も 死にても神のふところのうち』~橘 三喜・神道四品縁起~

(人は死に遭遇して悲しみに沈む。仏教では引導を渡す色々の唱へ言や所作がある。神道でも鎌倉時代以降、信仰心に根ざし、死生を見極めた歌も少なくない。それが特に神道引導歌といふ形で生れて来たのは江戸時代中期、神葬祭(しんそうさい)といふものが段々形を整へるに至つたことに伴つたものである。

死んだものはどこへ行くのであらうか。死者の魂の行方を思ふものに対し、過去も現在も未来も、これを生んでくれた祖神(おやがみ)のふところを離れるものでない道理を、わかり易く説いたものである。「生まれこぬさき」は前生、「生れて住める世」は現世、「死にても」は未来のことで、そのいづれもが自分を生んでくれた祖神のふところ(御心)を離れぬものであることをいつたものである。神道の生みの信仰、産霊(むすび)の信仰が明瞭に言ひ現はされてゐる。

氏神信仰に於て、「氏神に出たものは氏神に帰る」と説くことも同じ道理である。何故なら氏神も祖神であり、祖神の現はれでないものはないからである。)

神道では(日本人は、とも言えると思います)、死んだ後も魂は永遠に生き続けると考えます。その魂の拠り所が、祖先の元であり氏神様の鎮守の杜と考えられています。どんなに時代が変わっても、お墓参りや神社参拝が無くならない理由の一つだと思います。宮司です。

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さて去る21日(土)、神社鳶頭をお務め下さっている㈱勝栄土建の渡邊社長のご厚意で、柄杓を使わない手水を作っていただきました。

今春にも作っていただいておりましたが、コロナが落ち着いた頃に通常に戻しており、第三波の拡大とお正月を見据えて設置して下さいました。

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まずは、上に置いていた神亀を取り外します。

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竹を支えるための板を取り付けます。

この後、七五三の祈祷が増えたため社務に戻りましたら、あっという間に完成しておりました。

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今まで陸に上がっていた神亀も、水を得た亀?となり、心なしか笑顔のように見えます。(笑)

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元々の手水受けにも水が入るようにしていただいたことで、清らかな音を聞くことが出来ます。

あとは、水の出る所を竹で囲っていただけば完成となります。

㈱勝栄土建様にはいつもお気遣いいただき大変助かります。

ありがとうございました!


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