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京都 狩尾神社 湯立神事拝観
投稿日:2012年11月3日(土)
今日11月3日は明治節。祝祭日には国旗を掲げましょう!宮司です。
去る10月25日、藤沢湯立神楽保存会会員と共に京都 狩尾神社(とがのおじんじゃ)の湯立神事を拝観させていただきました。
というのも、当地で行われる湯立神楽は、およそ800年程前に京都の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)から鎌倉の鶴岡八幡宮に伝わった神楽であるということからです。
石清水八幡宮でも、全く同じ方々により同じ神事が行われますが、執行が2月1日と2日。我々、神主には繁忙日であるため、石清水八幡宮の摂社(特に関係の深い神社で、石清水八幡宮の宮司さんが兼務されている)である狩尾神社さんに伺った次第です。
午前10時から、石清水八幡宮神職により祭典が行われ、祭典の途中で神楽が行われました。【式次第・・・①修祓 ②斎主一拝 ③献饌 ④斎主祝詞奏上 ⑤湯立神事 ⑥玉串拝礼 ⑦撤饌 ⑧斎主一拝】
そして神楽へ・・・。先ずは拝殿において、巫女舞が奉納されます。浪速神楽のような、扇や剣を持って3つの舞が奉納されました。
舞う方が代わり、参道にある釜の前へ。鈴と御幣を持って舞うのは、当地の『御幣招き』の形と同じです。
御幣を少しだけ釜の中に入れます。当地『掻き湯』のような雰囲気です。
続いて、塩・米・酒の順に撒き、そして釜の中にも入れます。当地の『御祓い』に似ています。
次に、桶を持ち、四方の空気(大気と言った方が良いのか?)を桶に汲んで、釜に入れます。これは当地の『剣舞』の所作にも似ています。
そして、お湯を汲み、神前に供えます。当地の『湯上げ』と同じです。
何やらゴソゴソしている、と思ったら足袋を脱いでおられます。
そして、いよいよ笹を持ち釜の前へ・・・当地の『笹舞』と同じような雰囲気。
浸した状態から、そのまま湯をまき散らします!! 湯量がお分かりいただけるでしょうか?
しかも、左右両方ですからたまりません!
関根会長、小池禰宜は逃げたり隠れたりするほどで・・・
この表情。笑うか、メガネを拭くかしか選択肢はありませんでした・・・。
最後に、御幣と鈴を持ち、鈴を鳴らしながら神様のお力をお分けします。これも当地の『御幣招き』と同じです。
湯立神事が終わり、玉串拝礼。斎主・総代会長に続き、当会関根会長も拝礼の栄に浴しました。会員一同列拝。
神事終了後の釜には、当然お米・お酒・お塩と笹の葉が入っています。
そして、このお湯を飲みます!!
参列者全員が玉串拝礼をします。
笹の葉を1枚づつ持ち帰ります。
こうして無事に祭典・神事が斎行されました。
湯立神楽のルーツを探る旅は、まだまだ始まったばかりです。皆様方でも、どこかで湯立てを伴う神楽をご覧になられました方は、情報を提供下さると有難く思います。宜しくお願い致します。