投稿日:2018年12月25日(火)
肌寒い日が続く中、先日机に置ける小型ファンヒーターを買い重宝しています…お正月まで気を引き締めていきたいですね。権禰宜の佐藤です。
平成最後の正月を迎える中、5月に斎行されます即位礼に関しまして、本日は神社本庁教化広報センターが今年発行した、「御大禮乃儀式」をご紹介致します。
「天皇は日本の象徴。大嘗祭、この国いちばんのお祭りです。」
日本には、いつも『天皇』があらせられます。その源流はどこにあるのでしょう。
天皇のご先祖は、天照大御神です。天照大御神の御孫、瓊瓊杵尊が地上を治めるために天から下る際、大御神からは八尺瓊勾玉・八咫鏡・草薙剣の三種神器とともに、三つの神勅も授けられました。
◇天照大御神の子が日本の君主として栄え続けること
◇八咫鏡を大御神に接するのと同じようにして祀るべきこと
◇人々の食の糧となる神聖な田の稲穂を授けること
今も日本では、天照大御神から続く子孫が皇位に即かれ、伊勢の神宮と宮中の御殿で神鏡をお祀りし、そして米が食の基盤であるように、神勅の精神が受け継がれています。この国は、そんな神代からの約束事や歴史を、現代にまで伝えた国です。その文化の中心に今もいらっしゃる天皇は、まさに日本という私たちの国の「象徴」と申し上げられましょう。
「御大礼」とは、天皇の即位に関わる一連の儀式の総称です。践祚(即位)した新帝は、即位礼から大嘗祭、大饗、親謁など、数多くの儀式を行われます。なかでも秋の「大嘗祭」は、一世に一度、国民とともに挙げられる最大の祭祀です。
世界には様々な国があります。君主制の国では、国王自身による宣誓や、聖職者の手による戴冠など、それぞれの国がその歴史や文化のなかで育んできた方法で、それぞれの即位の儀式をおこなっています。これを古く日本では、新帝自身の挙行する全国規模の秋祭りを特に重要なものとしてきました。
天皇とこの国に生きる私たちとの紐帯は、単に神話だけによっているのではありません。常に国と人々とともにあらせられる天皇と国民の、互いの信頼と敬愛にも基づいているものです。新帝が国民とともに日本全体で行われる大嘗祭は、そうした天皇と私たちとの関係をあらためて実感させてくれる行事(おまつり)でもあるのかもしれない。
後日続きます。