投稿日:2020年9月25日(金)
【神道百言84】
『恩をうけ恩を恩ともおもふなら 恩を報ずる心あるべし』~橘弘政・心の百首~
(人から恩をうけ、その恩を本当に感謝してゐるなら、その恩に報いるだけの心を持つべきである。
~略~ 昔から天地の恩、君の恩、父母の恩、衆生(しゅじょう)の恩といはれる。古い言葉であるが、これらの恩を時には沁々(しみじみ)と考へ、その各々に対して自分の処すべき道を考へたことがあるであらうか。
~略~ 自分をあたゝかく抱きかゝへてゐてくれる周囲に対して、常に感謝の念をもつて、これに報いるだけの自分でありたい。生かされて生きる自分であることに眼ざめる道が、ここに開かれている。)
TBSで放映中の半沢直樹で「恩返しだ!」というセリフが最近ありますね。青年会議所在籍中には「恩送り」という言葉をよく聞きました。皆様からの恩を大切に神明奉仕に務めることが第一。宮司です。
さて去る21日、本六町内会の山田総代が来社され「これから稲刈りをされるので、一緒に行きましょう」とのお誘いがあり、新久田権禰宜と3人で伺いました。
これには前段があり、鳶頭の渡邊さんが「神社の注連縄を手作りしたいので、勉強に行って来ます」と、過日川崎の稲毛神社へ行かれ、その後、どこかで稲わらを手に入れて欲しいとお願いされたことから、そういえば山田総代が田んぼを持っておられたなぁと思い連絡をしておいた次第。
結果、山田さんは田んぼをやめておられましたが、知己の方にお願いしておいて下さいました。
近年、稲刈りと同時に稲わらは粉砕され田んぼに撒かれているとのことで(肥料になる)、すでに一反は上記のような状態でしたが、我々のために隣の一反は藁をまとめて置いて下さっていました。
ご提供下さったのは、卸売市場近くで長谷川ファームを営んでおられる長谷川登様。
山田さんがおそるおそる御礼の話をすると『奉納させていただきますよ』と、有難いお言葉を頂きました。
約100束の藁をいただき、どこにどうやって干そうかと頭を悩ませております。(鳶頭宜しくお願いします)
軽トラックに藁を積んでいると、遠くで従業員の方が何やらこちらに声を発しておられ、車が邪魔だったかと慌てて向かうと、新久田権禰宜が出向している藤沢市消防第9分団の先輩(長谷川様の御子息)だったという有難いご縁もありました。
いずれに致しましても、長谷川様、誠にありがとうございました!!
再来年のお正月にはこの藁で新しい注連縄が掛かると思います。