投稿日:2019年6月24日(月)
【神道百言㉝】
『心は則ち神明の舎(みあらか)、形は天地と同根たり』~吉田兼俱・神道大意~
(人間は神明のタマシヒの分魂を受けて、この世に出生したものである。人間の最も尊いのは、自分の魂(心)であることを考へると、人間の魂(心)こそは、神明(かみ)の魂の寄つてゐるところである。又人間の形にしても、天地の生気を受け、その原素は、天地の原素と同じであることを考へると、天地と同じ根につながり、天地と同体だといへる。人間の心も身体も、天地と離れて存在し得ない以上、神も天地も、人間も同体だといへる。)
人や自然、生あるもの全て神につながるが故に尊いからこそ大切にしなければならない。当たり前のことが書かれていますが、改めて言われるとㇵっとさせられました。宮司です。
さて去る6月16日(日)は、毎年曜日に関係なく葉山町鎮座 森戸大明神において行われる『葉山町御御協同組合主催 海上安全・大漁満足祈願祭並びに潮神楽』が行われ奉仕に伺いました。
このお祭りは江戸時代から行われており、大正時代に1度お祭りを行わなかった年に大しけ・不漁であったことから、以後は1度も欠かさずに行われているお祭りです。
本年は5年に1度のお渡りの年で、可愛い乙姫さん3人がボートに乗り、森戸神社前の名島へ渡る予定でしたが、朝からの強風により中止、浜での神事に変更になりました。
(写真は森戸大明神様から提供いただきました)
漁業組合の方を先頭に浜へ進みます。(写真は帰路のようですが)
本来は名島で行う散供(さんく)が浜で行われました。スルメや昆布、お神酒などが海の神様へお供えされました。
(上写真は5年前、平成26年のお渡りの様子)
その後、本殿において海上安全・大漁満足の祈願祭が行われ、引き続き潮(しお)神楽が行われました。潮神楽は、当社で行う湯立神楽と同じものですが、漁師さんの間では潮神楽と呼ばれています。(その他、鎌倉神楽は文化財に指定される際に付けられた名称、湯華神楽は湯立の際に釜から上がる湯玉のことを華に例えた名称、神楽の内容は全て同じで、名称が違うだけです)
朝からの強風により、神楽も本殿内で行われ、舞は幣殿で、拝観者は拝殿でご覧になりました。
本年は日曜日ということもあり、大変多くの方がお越し下さいました。
剣舞(けんまい・天狗)・毛止幾(もどき・山の神)
終了後は、組合主催による直会。
こちらは、漁師の奥様方お手製のお料理、特に毎年楽しみにしているムギイカの煮つけは柔らかく最強の美味です。宮司さんによると、肝と一緒に煮ないと美味しくないとのことでした。神職4人で一皿平らげてしまいました。
こちらも漁師さんならでは、海底に1か月沈めた『海底ワイン』。ボトルには貝が付着していました。本来は7か月程沈めているとのことです。
(自車で参りましたので雰囲気だけ味わいました)
いずれに致しましても、漁業協同組合の益々のご繁栄と海上安全、組合員皆様のご健勝と豊漁を祈念申し上げます。おめでとうございました!