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【神社新報コラム】社に想ふ「道の文化」

投稿日:2021年11月25日(木)


昨日、藤沢駅北口の方に出来た唐揚げ屋の加納商店のから揚げをテイクアウトしました。しっかり味がついていてジューシー!今日も買いに行こうかな!権禰宜の新久田です。

さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和3年11月1日号掲載のコラム「社に想ふ~道の文化~」をご紹介致します。

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【社に想ふ~道の文化~】

十一月は秋の収穫期を終へて神楽の奉納があるため「神楽月」ともよばれてゐる。酉の市も立って、稲穂を添へた熊手が幸福を呼ぶ気持ちを高めてくれる。日本海ではカニの解禁の季節となる。日本海で育った私は、港にあげられるカニを浜辺で待つ幼い日々のワクワク感もよみがへる。

海の男たちは神仏への尊崇の念が篤い。海の上で天地生成のエネルギーを日々感じながら生きてゐるからだらう。私も、子供ながら‘‘存在してゐるもの‘‘は‘‘存在を超えたもの‘‘と常に一体であることを漠然と感じながら暮らせたことは幸せだったと思ふ。さらに、土地の人々は我慢強く、それでゐて思ひ切りがよく、お稽古事などもよくする文化度高い面のある地域でもあった。私が今もお稽古事「道の文化」に思ひ入れがあるのは、そのせゐかもしれない。

今年の東京五輪・パラリンピックはコロナ禍で計画してゐた二十万件もの文化プログラムの多くは中止になったが、それでも日本全体として日本の精神を世界に発信できたのではないかと思ふ。

私は、パラリンピック閉会式の前日、日本オリンピック委員会の山下泰裕会長や五輪空手メダリストの荒賀龍太郎選手、合気道本部植芝充央道場長などの方々に御出席いただき、オリパラ公認プログラム「武道祭二〇二〇」の実行委員長として、日本の武道十種目演武を世界に向けてオンラインで配信し、武道を通して日本の「道を歩み続ける心」を伝へることにつとめた。宮本武蔵は、「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす」「神仏を尊み、神仏を頼まず」「身を浅く思ひ、世を深く思ふ」などの言葉を残してゐるが、勝ち負けの争ひを越えて道を究めることを求め続けた日本人の精神性、霊性は世界の心ある人々に届けられたかと思ふ。司馬遼太郎さんは「日本人というのは、長い間かけてどうすれば美しく生きられるのだろうと考えてきた民族の感がある」と言はれた。日本人は長きにわたり身体を使ひ、五感を磨き、また稽古の相手から学びながら清らかな心を心とする至誠の境地を追ひかけてきた民族なのではないかと思はれる。また、武道十種の演武を見ながら、礼に始まり礼に終はる武道は、天地万有の響きの中で魂をひらく禊の技のやうにも思はれた。

私自身、学生時代に合気道に出会ひ、魅せられ、今も合気道本部道場に通ひ続けて五段をいただいてゐる。海外出張の時もコロナ禍の前は道衣を持参して世界各地の道場で武道を通して道の心の紹介につとめてきた。政治の世界では悪と敢然と闘はねばならぬ時もあれば、悪をとりこみ浄化しようと向き合ふ時もある。多くの直観力を武道からいただくことに感謝し、「道の文化」の国に生まれた幸せをしみじみと思ふのである。「(参議院議員、神道政治連盟国会議員懇談会副幹事長・山谷えり子)

 


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
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