投稿日:2021年1月27日(水)
【暦で見る九星の運勢シリーズ】六白金星:2月(各自の九星についてはブログ末尾の表をご参照ください)「吉方…西・北・北東 運気充実して精神的にも経済的にも安定を得られ気分爽快に諸事良い流れとなりますが、うぬぼれないように。強気に出て独断専行すると、周囲と調和を欠き孤立するから気を付けて」とのことです…権禰宜の遠藤です
さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和2年11月2日号掲載のコラム「神宮だより」をご紹介致します。
【神宮だより】「御卜」の神事
「三節祭(さんせつさい)とも称される神宮の神嘗祭と月次祭(6月・12月)は上古以来とくに重視されてきた大祭で、その中心となる祭典までには関連する儀式が数多くおこなはれますが、その中でも特徴的なものに「御ト(みうら)」といふ神事があります。
御卜は、三節祭奉仕の直前15日夕刻、内宮御垣内の中重(なかのへ)に祭主・大宮司以下すべての神職が参集し、天神地祇の降臨を請ひ、奉仕者が今度の大祭の奉仕に適ふかを神慮に伺ふ神事。その次第は、まづ所役の宮掌(くじょう)が奉書に浄書された奉仕者の職と名(姓は呼ばない)を一人読み上げ(「暦名(れきみょう)」)、続いてもう一人の宮掌が口をすぼめて一息吸ひ「ヒュッ」と口笛を鳴らし(「口嘯(こうしょう)」)、最後に権禰宜が笏で座前の琴板を「コン」と打つといふものです。この一連を祭主から順に一人づつおこなひ、名を呼ばれた者はその場で一揖(ゆう)し、この内ひとつでも常と異なることがあればその者は神慮(しんりょ)に適はぬものとされてゐます。
建久3年(1192)に井面(荒木田)忠仲がまとめた『皇太神宮年中行事』には、当時は主に祓を担当した御巫内人(みかんなぎうちんど)がその所役を奉仕し、不浄とト(ぼく)された者は神事の後に御巫内人によって祓ひ清めがされたとあります。また同書には、清浄とされた者は悦び、さうでなかった者は恐れたともあり、これは現在も変はらぬ様子といへませう。
この神事に参列し中重の版に著くと、次第に自らの日頃のおこなひを省み、神慮に適ふだらうかと得も言はれぬ緊張感に襲はれますが、いざ自分の名が違はず呼ばれ、頭を下げつつ口嘯と琴板の音を聴き得たとき、身を起こしながらフゥと胸を撫で下ろす心持ちで、さあこれで奉仕に臨むことができると悦びに満ちるのです。
しかしながら、これに輪を掛けて緊張をするのが所役の奉仕です。本年の神嘗祭の御トでは恐れながら拙生が暦名所役の奉仕にあたりました
が、80人近い神職の名を違ふことなく、読み上げる重圧は想像以上のものでした。今は無事に奉仕を終へた安堵とともに本稿を記しつつ、かつて毎度所役を勤めた御内人の胸中や如何に、と想像を膨らませるばかりです。」