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【神社新報コラム】神宮だより~日本画「一之谷の図」磯部百鱗~

投稿日:2020年10月13日(火)


【暦で見る九星の運勢シリーズ】一白水星:11月(各自の九星についてはブログ末尾の表をご参照ください)「吉方…北 収穫の秋運となりますが、調子に乗ってあまり多くを求め過ぎないように。多くを求めても、両手ですくえる量は決まっているのでよく考えて。特に一攫千金的な甘い話には乗らない事」とのことです…権禰宜の遠藤です。

さて、神社界唯一の業界紙である『神社新報』9月21日号掲載のコラム「神宮だより」を御紹介致します。

当社御祭神 源義経公が講談などで最も格好良く語られる「一之谷の合戦」、その中でも鵯越(ひよどりごえ)の名場面の絵図になります。

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神宮だより

【神宮だより~日本画「一之谷の図」磯部百鱗~】

「神宮徴古館では特集展示「神都の画人」と題して、江戸から明治にかけて神都伊勢を起点に活躍した画人たちの作品を二期に分けて展示してゐます。今回は第二期〔9月26日(土)から来年4月5日(月)まで]の中から一点を御紹介します。

作者は、天保7年(1836)代々磯部九太夫を名乗る内宮御師・磯部元延(もとのぶ)の長男として宇治今在家町に生まれました。若くして画人を志し、伊勢では林棕林(はやしそうりん)に、のち京都の長谷川玉峰(ぎょくほう)に師事して四条派の流麗な画風を学び、歴史画を得意としました。明治維新前後に伊勢に帰り、明治4年から二十年間神宮に奉職。退任後は中村左洲(さしゅう)、伊藤小坡(しょうは)、川口呉川(ごせん)、橋本鳴泉(めいせん)など数多くの画人を育成しました。明治39年に逝去。

作品は、寿永3年(治承8年、西暦1184年)3月、源義経・範頼(のりより)が再挙を計った平氏を一之谷に襲ひ海上に敗走させた、いはゆる一之谷の合戦、その中でも有名な鴨越の名場面を描いてゐます。

武蔵坊弁慶が見つけた猟師は、山中の難路を馬で行くことはできぬと言ひますが、義経は「鹿が通へるなら、馬も通へよう」と猟師の息子・鷲尾三郎義久(わしおさぶろうよしひさ)に道案内させます。作品の中で松明を持った人物が鷲尾三郎で、後ろで馬に跨がってゐるのが弁慶でせう。人物の服装、表情はもとより、木々や家屋、松明の発する煙の描写、遠近、構成など、すべてがこの緊迫した場面を描出するために計算されてゐると思はれます。作者の多くの作品の中でも、力のこもった名品と言へるのではないでせうか。

<縦139.5×横69.0、絹本着色・軸装、画像は本紙一部分を抜き出したもの>」

作品は、神宮徴古館に来年4月5日まで展示されているそうです。是非一度拝見したいですね。

厄年表R2


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
ぜひ早起きした朝やお休みの日にでも、お気軽に当社にお越しください。皆様のご参拝を心よりお待ちしております。