投稿日:2019年4月3日(水)
4/1よりこのかた、新元号の話でもちきりですね。あんまり大騒ぎするので、おとといから改元されたと思っていた方も結構いたとか…権禰宜の遠藤です。
さて、神社会唯一の業界紙であります『神社新報』平成31年3月18日号掲載のコラム「神宮だより~神宮徴古館特集展示「神宮美術館の源流」~」をご紹介致します。
【神宮だより~神宮徴古館特集展示「神宮美術館の源流」~】
「昭和二十四年に予定されてゐた第五十九回神宮式年遷宮は、戦後の国難に際し延期となりましたが、窮状を少しでも助けようと、日本画家の結城素明氏が発起人となり、伊勢神宮式年遷宮奉賛会による「神宮式年遷宮奉賛綜合美術展覧會」と題した巡回展が全国でおこなはれました。
その収益は遷宮費用に充てられ、第五十九回神宮式年遷宮は昭和二十八年に斎行されました。百余人の名だたる芸術家達の手による作品群はその後神宮に奉納され、「第五十九回神宮式年遷宮奉賛美術品」と呼ばれてゐます。「遷宮費用に困窮した時はこの作品を売却し御造営の資金にして下さい」と言はれたさうですが、一点も手放すことなく徴古館に収蔵され、芸術家達の赤誠を今に伝へてゐます。
そして平成五年、第六十一回神宮式年遷宮の付帯事業として、当代一流の美術工芸家より神宮式年遷宮を奉賛して献納された作品を収蔵・展示する式年遷宮記念神宮美術館が開館しました。開館二十五周年を迎へた現在、神宮美術館の収蔵品は四百五十一点を数へ、その中にはこの第五十九回遷宮奉賛美術品奉納作家の子弟となる方々の作品も数多くみられます。「神宮美術館の源流」である、遷宮に捧げられた日本画・洋画]・書・工芸の各分野にわたる名品の数々を、この機会にぜひとも御鑑賞下さい。【会期】二月一日(金)~四月二日(火)
(文化部・小山朝子)」