投稿日:2017年5月27日(土)
今日は爽やかな五月晴れ!ですが、紫外線にはご注意を…権禰宜の遠藤です。
さて、神社本庁発行神社広報『まほろば』第55号に、熨斗と水引に関するコラムが掲載されていましたので、ご紹介致します。
様々な慶弔儀礼にはつきものの熨斗・水引。知っているようで案外知らない事も多いです。改めて勉強になりました。
【まごころを表現する伝統のかたち 熨斗(のし)と水引(みずひき)】
「嬉しい時、悲しい時、人生の節目の記念に…。私たちは、心をこめて贈り物をします。
少しかしこまった贈り物の際に用いられてきた水引や熨斗、かけ紙に記されてきた表書きなどは、相手への気持ちを表現してきた日本古来の麗しい伝統の一つです。
水引には大別して、蝶結びとむすびきりの形があります。
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熨斗は「のしあわび」の略式といわれています。古来、神様へのお供え物として尊重されてきたあわびが、徐々に贈答品にも用いられるようになり、やがて贈り物の品目に拘わらず、添えられるようになったものと考えられています。熨斗は、慶事や一般的な贈答の場合に使われ、弔事や、お見舞いの時には付けません。
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水引や熨斗が印刷されたかけ紙は熨斗紙、同様の封筒は熨斗封筒といわれ、現代では広く使用されています。
表書きには、贈答の思いに相応しい文言が記されます。古風で奥ゆかしい表現として「松の葉」と記される場合がありますが、これは、松の葉にかくれるほどのわずかな気持ちという意味で、ちょっとした感謝の気持ちを表したい時などに使われます。
【蝶結び】幾度も結ぶことができる
人生のうちに何度あってもよいお祝い事などの水引は、端を引くと結び目がほどけ、また結ぶことができるもろなわ結びにします。初節句、七五三などの人生儀礼については、生涯に一度きりの節目と考えて、「むすびきり」を用いる場合もあります。
【むすびきり】ほどけない
人生で一度限りのお祝い事や、幾度もあってほしくない事、また悲しい気持ちが伴う場合には、一度結んだらほどけることのない「むすびきり」とします。