投稿日:2018年3月27日(火)
当社でも少しずつ夏越大祓(なごしのおおはらえ)に向けての準備が始まりました…権禰宜の遠藤です。
さて、伊勢神宮崇敬会発行の『みもすそ』より、神宮祭儀見聞録⑦ 神宮の大祓(おおはらい)を御紹介致します。
【六月と十二月および 大祭の前月末に全ての神職を祓い清める】
全国の神社では、六月三十日と十二月三十一日にそれぞれ「夏越(なごし)の祓」「年越(としこし)の祓」といわれる大祓が斎行され、茅の輪くぐりや人形(ひとがた)などを用いて、身についた半年間の穢れを祓い、無病息災をお祈りします。
もとは宮中において古くから行われてきましたが、各神社で年中行事の一つとして普及し、現在では多くの神社で恒例となったといわれております。
神宮においては六月三十日の午後四時、大宮司以下の神職と楽師が皇大神宮(内宮)の五十鈴川御手洗場(みたらし)近くの祓所(はらえど)にて祓い清められました。
当日の午後四時、純白の装束に身を包んだ大宮司以下の神職と楽師は斎館から参進し、祓所に着きます。
その中の宮掌(くじょう)二名が、辛櫃(からひつ)から榊の枝を取り出し全員に渡します。次に権禰宜一名が大祓詞(おおはらえことば)を奏上後、大宮司・少宮司・禰宜・権禰宜・宮掌・楽師の順に振榊(大麻) で祓い清めます。その際に、受け取った榊の枝に気息(きそく)を吹きかけ穢れを移し祓い清めるのです。
また、同日には神宮司庁等ですべての神宮職員が祓い清められました。神宮の大祓は、六月と十二月のほかにも、祈年祭・神御衣祭(かんみそさい)・月次祭・神嘗祭・新嘗祭の大祭を控えた前月(一月·四月·五月·九月·十月·十一月)末日を加えた年八度斎行されます。