投稿日:2025年2月25日(火)
続神道百言63
【花は盛りに、月は隈(くま)なきのみ見るものかは】~兼好・徒然草~
(桜の花は満開の時に、月は影になる所がない満月の時に見るものだろうか。いや、そうではない。)
《兼好法師は神道の吉田家の出身である。
神道は生きることに主眼点を置くが、仏教は死に方を教へるといふ。人生には二つの面がある以上、死生ともに学ぶべき道だといへる。兼好はこの二つを見極めた名手の一人であるといへる。
花の満開は人眼をひきつけるが、紅葉はその退き際に紅葉して、その最後を飾って行く。
~略~
人生は百点が満点であるが、実際の生活は八十点をよしとする。また、何でも知ってゐるぞといふ見せつけをなくすことが麗しい。
百点の人は近づきがたい。八十点の人の方が愛想があって、近づき親しみ易い、といふのが人生の妙である。何でも知ってゐることは喋ったらよいのでなく、八十点、少しく足らない喋り方が愛嬌があるのではなからうか。》
人生百点(百年)時代であるなら、まだ四十点台の宮司です。
さて去る2月21日、横浜市鎮座 伊勢山皇大神宮において神社実務研修会が開催され、宮頭の渡邊さんと参加致しました。
主催は神奈川県神社庁 神社振興委員会(関根正統委員長)で、『災害時に神社ができること』について石川県神社庁参事さんからご講義をいただきました。
当社では令和御大典の奉祝事業として境内に井戸を掘り、通常は手水と流れ(みそぎ川)に利用しておりますが、非常時には飲料水として使用することを考えております。また、非常時のトイレにも利用出来ないかを現在考えているところです。
『備えよ常に』 『出来ることを出来る人が』
当社で出来ることを考え、非常時にも心と身体の拠り所となれるように務めて参りたいと思います。
(今日は何回トイレに行きましたか? ご家族で合計何回ですか? 皆さんが準備出来るのはトイレの準備です。ご飯を1日食べなくてもなんとかなりますが、トイレだけは我慢出来ません。絶対にご準備下さい。特に女性の皆さん、目隠しの無い山や川や海でトイレが出来ますか? 毎年少しづつでも買い足して、非常時のトイレだけは、ご自身で絶対にご用意下さい。)
≪日本トイレ研究所≫