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【神社新報コラム】神宮だより~葉山大夫門~

投稿日:2024年11月29日(金)


我々神職の間では”高級”と言われる「福助」の足袋(一組1,650円)を平塚のアウトレットで購入し、本日履いております。いまいち他社との違いが分からないです。権禰宜の宇多です。

 

さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和6年10月7日号掲載のコラム「神宮だより」をご紹介致します。

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「葉山大夫門

皇學館大學の正門近く、御幸道路に面して一棟の門がひっそりと建ってゐる。

葉山大夫は、実は御師制度廃止後の明治六年に旧姓の葉山に復姓したもので、江戸時代には上中之里(現在の伊勢市常磐)に居住し、「榎倉義大夫」の銘で御祓大麻を配札してゐた御師である。

山田の町年寄を勤め、公家の清閑寺、北小路、柳原の各家、また江戸市中をはじめ安房国、近江国、紀伊国などに約二万四千戸の檀家があったといふ。

明治四年の御師制度廃止後も、葉山家はその地に住み続けた。しかし、明治四十年に医家の亀谷家が土地・建物を買収、旧御師邸はそのまま病院となり、門もそのまま正門として長らく使用された。その後、昭和三十六年に至り同家より神宮に献納され、同四十年五月十三日に徴古館の東門として現在の地に移築再建された。

門は総欅造りの薬医門で、鬼瓦には「嘉永六年(一八五三)十一月 田村在岡村(現在の度会郡玉城町岡村) 瓦や長左衛門」の銘があり、また棟の飾り瓦や軒丸瓦には「丸に一文字」と思しき紋が入れられてゐる。

移築されてより五十余年が経過し、一部に傷みが見られたことから、令和三年八月より約五カ月をかけて修繕工事がおこなはれ、柱本を交換し屋根を葺き替へ、年末に竣工した。

御師制度が廃止されてから百五十年余りの時が過ぎたが、この門は道行く人々にかつて隆昌を極めた伊勢の御師の遺構を今に伝へてゐる。」


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