投稿日:2023年5月6日(土)
昨日は牛若会主催による「子どもの日を祝う牛若まつり」が盛大に開催され、多くの方にお楽しみ頂けたことかと思います。今回は白旗神社神輿保存会さんによる神輿担ぎ体験が初めて行われ、お祭りの賑々しさを多くのお子さん、そしてお父さんお母さんにも感じて頂けたのではないでしょうか。権禰宜の牧野です。
明日5月7日(日)には一心泣き相撲が開催されます。雨天決行として土俵を始め各所にテントを設置してお子さんがなるべく濡れないようにさせて頂いておりますが、他の場所に振り替えてご参加いただくこともできます。こちらにつきましては泣き相撲ホームページよりお問い合わせください。
さて、本日は神社界唯一の業界紙であります神社新報令和5年4月24日号掲載のコラム「神宮だより」をご紹介致します。自分も神宮には何度か参拝させて頂きましたがこうしたゆかりの場所をゆっくり旅してまわるのもいいですね。
【神宮だより~上久具の渡し~】
「二十年に一度の神宮式年遷宮で、大御神にお遷り願新しいお宮の萱葺き屋根の葺が育てられる 度会郡度会町口。この川口から少し離れた度会町上久具に御鎮座するのは、皇大神宮摂社の久具都比売神社で、御祭神はこの久具の地を灌漑する水の神、五穀の神として伝はる久々都比女命、久々都比古 命、御 前 神です。久具都比売神社のすぐ側に流れるのは、国土交通省の過去十年間の調査で、水質が最も良好な河川として何度も選ばれてゐる清流宮川。上流から中流域には茶畑も多く、下流に近づくにつれて水田も広がり、伊勢の地を養ふ豊かな川として知られてゐます。かつて久具都比売神社の東には「上久具の渡し」と呼ばれた渡し船がありました。明治三十四年(一九〇一)に航路が開かれ、両岸 の上久具と棚橋を結び、近くの小学校に通学する児童をはじめ、地元の人々や物資を運ぶために利用され続けてきました。
町史によると、渡し船は、他の交通機関と違び発着も不規則で、川の途中に来てもまた引き返し、人を乗せて再び出発することも多く、児童が対岸で船を降りた後、走っても学校の始業時間に遅れることがあったさうです。
やがて平成六年(一九九四)に神社の上流側に久具都比売橋が架橋されたことにより、およそ九十年間、三重県下でも最後まで運航され続けた渡し船は、その役割を終へました。現在、上久具側には渡し場の跡が、また対岸の棚橋側には階段の通学路跡があり、当時の名残を留めてゐます。
(広報室・爪橋正樹)」