投稿日:2020年11月9日(月)
【神道百言94】
『神路山わが越し方も行末も 峰の松風、峰のまつ風』~荒木田守武 辞世の句~
(神路山は伊勢の皇大神宮~御祖(みおや)の神・天照大御神の鎮まるところ、天照大御神は我が民族の魂の祖神である。私共国民としてはその過去も将来も、祖先の神から出で、祖先の神のところに帰る以外にないことを示したものである。
神路山とは一つに、神のところに通ふ路筋といふ意味もある。「峰の松風、峰のまつ風」と二つ重ねて、神路山に生えてゐる松に風が颯々(さっさつ)と来り、颯々として吹き去つていく様が心に画かれてくる。この歌は昔から”悟り”の歌として、神道に志すものは、この歌を心から味はふべきだとされて来た。
この”峰の松風” は ”すべては御祖(みおや)の神の御心のまにまに” の意味も蔵されてゐる。すべては「神ながら、神ながら」と考へてもよい。文字通りに深くも浅くも解されるであらう。禅、俳諧の悟りがこのうちに含まれてゐる。)
神道百言の残り7回は死生観です。神道での生死は、正に「神ながら」(かんながら・惟神)であり、神の御心のまにまに当初から決まったものであると考えられています。死に際に何があったとしても、それは神様がお決めになったことですから抗うものではありませんし、死後は神の世界へ誘われるのですから幸福が待っているとも考えられます。とはいえ死後の世界のことは、偉い学者さんや高僧などの体験談がある訳ではありませんので何とも言えませんが・・・信じる者は救われるといったところでしょうか。宮司です。
さて、平成23年より当社の中秋演奏会にご出演下さっております 尺八演奏家 善養寺恵介先生には、この度、紫綬褒章を受章されました。
心よりお祝い申し上げますと共に、今後もご健勝にてご活躍されますよう祈念申し上げます。
(写真は昨年の中秋演奏会のものです)
これからも、当社の演奏会にご出演いただけると有難く存じます。この度は、誠におめでとうございます!