投稿日:2017年5月8日(月)
大型連休もようやく終了。皆様いかがお過ごしでしたでしょうか…権禰宜の遠藤です
さて、伊勢神宮崇敬会だより「みもすそ」平成29年春号に掲載されている、特集「斎王の宮」をご紹介致します。今回はその第1弾です。
歴史に興味にある方は勿論、本年6月3・4日に第35回斎王まつりが三重県明和町にて行われますので、斎王まつりにお越しになる方はその予備知識としてご一読いただけましたら幸いです。
「【特集 斎王の宮】
飛鳥時代から67代、660年にわたり 天皇に代わって神宮に仕えた未婚の皇族女性・斎王。生まれ育った都から伊勢に遣わされ 任が解かれるまで暮らした斎宮跡を訪ねます。
わが背子を大和へ遣るとさ夜更けて 暁(あかとき)露にわが立ち濡れし
『万葉集』に収められているこの歌の作者は大来皇女(大伯皇女)。史料によって確認できる最初の斎王といわれています。
斎王とは、天皇に代わって神宮の天照大御神に仕えた未婚の皇族女性のこと。
天武天皇二年(673)から南北朝時代まで斎王を派遣する制度は六百六十年間続きました。平安時代には、占いによって選ばれた斎王は都を発つと、斎王群行(ぐんこう)と呼ばれる五泊六日の旅を経て伊勢国へと赴きました。
斎王が過ごした斎宮(三重県明和町)には、往時を伝える史跡公園や博物館が整備され、元伊勢の一つ多気佐々牟江宮(たきささむえのみや)跡やカケチカラ発祥の地とともに「日本遺産」の構成文化財に選定されています。今も発掘調査が続く「幻の宮」跡を訪ね、謎多き斎王の時代へ思いを馳せてみましょう。」