投稿日:2020年2月16日(日)
【暦で見る九星の運勢シリーズ】二黒土星:3月(各自の九星についてはブログ末尾の表をご参照ください)「吉方…南東・北西 新旧の入れ替えが激しく悲喜こもごもしそうです。何かにつけて、行ったり来たりのくり返しが多くイライラしますが、短気を起こさないように。慌てると出来ることも出来なくなる」とのことです…権禰宜の遠藤です。
さて、神社界唯一の業界紙である『神社新報』令和元年11月4日号掲載のコラム「神宮だより」を御紹介致します。
【神宮だより「御装束神宝特集展示~漆URUSHI~】
「神宮式年遷宮にて調製され神々に奉られる御装束神宝の数は、714種1576点に及びます。その調進は古代から現在に至る長い歴史の積層を基に、最善を求める考証と技術によりおこなはれてゐます。
御装束神宝は「御装束」と「神宝」とに大別され、前者は殿内を飾り立てる品や服飾品などを、後者は調度類や武具類などを指します。その調製に必要な材料は多岐に亙りますが、神宮徴古館では毎年テーマを設けてこれらを御紹介してきました。今回は御装束と神宝の双方の調製に欠くことのできない「漆」に焦点をあてて展示してゐます。
漆は有史以前よりわが国で使用されてゐる最も身近な素材です。その最古例は北海道函館市の垣ノ島遺跡から出土した約9,000年前の副葬品で、世界最古例でもあります。以来、漆は椀や鉢などの器類、弓などの武具類、櫛などの装飾品類など日常的に幅広く用ゐられてきました。その理由として漆には外見を彩る美しさもさることながら、素体を堅固にしたり、ものを接着したりするなど、実用的な側面においても重宝されたことが挙げられます。漆の技術は時とともに研鑽され、御装束神宝にも多数の漆工品が含まれてゐます。
今回の展示では、光沢を放ちムラのない黒漆塗りが施された御楯や、伝統的な意匠を蒔絵であらはした御矢、装飾的な平文が美しい玉営など、漆が使はれた御料を紹介してゐます。この機会にぜひ御来館いただき、神々に捧げられた技術の粋を御覧下さい。〈御装束神室特集展示「漆|URUSHII」は神宮徴古館で令和2年7月21日まで開催〉」