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【神社新報コラム】杜に想ふ~祈り~

投稿日:2020年2月18日(火)


【暦で見る九星の運勢シリーズ】四緑木星:3月(各自の九星についてはブログ末尾の表をご参照ください)「吉方…北 足元を確かめながら徐々に進むと良い結果につながるから、この点をよく考えて歩んで下さい色々と雑事が重なりますが、手抜きをせず、きめ細かく対応を。大雑把は禁物。」とのことです…権禰宜の遠藤です。

さて、神社界唯一の業界紙である『神社新報』令和元年11月11日号掲載のコラム「杜に想ふ」を御紹介致します。

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杜に想ふ

【杜に想ふ~祈り~】

「琉球王国の首里城の正殿をはじめとした大規模な火災は現在のところ出火の原因は特定できず、連日のニュースでは沖縄県民の落胆した声が報じられてゐる。私も20年以上前に沖縄県を訪れたことがある。先の戦争で灰燼に帰した首里城は30年の歳月を掛けて復元されたもので、琉球ならではの鮮やかな朱色に彩られた建物は実に豪華壮麗でみごとなものであった。しかしながら、「守礼門」から首里城へ向かった際、その道の傍らで目にした素朴な石門のことの方が鮮明に記憶に残ってゐる。それはさほど大きくはない琉球石灰岩で作られた石製の門で、飾り気が一切なく、木の板戸が付けられたのみ。後で訊くと「園比屋武御嶽石門」と呼ばれる礼拝所の門であり、平成12年にはユネスコの世界遺産に登録されたとのこと。観光客の往来の傍にあって、その木戸に向かって跪き一心に祈りを捧げる女性の後ろ姿が印象的だった。沖縄県には琉球ならではの信仰が残り、御嶽や拝所として大切にされた聖地や「琉球八社」と総称された中世以来の神社信仰など極めて特徴がある。波上宮でのガジュマルや「ユシギ」と呼ばれるイスノキを用ゐた玉串拝礼や、普天満宮でいただいた御神酒の泡盛が容れられた土製の小瓶なども思ひ出深い。沖縄は観光地ではなく、祈りの地・信仰地であることがよく解った。

さて、時折、ネットニュースで気にしてゐることがある。それは東日本大震災で被災した福島県双葉郡双葉町両竹地区に鎮座する諏訪神社の社殿復興のこと。高台に鎮座されてゐたため津波から逃げた地元の方々が避難し、倒壊した社殿の木材を焚き火として3月の寒空に救援を待った約50人の命を救ったまさに守り神。実は5年前に北陸地区の青年神職の方々の復興支援活動に同道させていただいた際、青年神職たちの手で倒壊した社殿より運び出されたのは「御神宝」と墨書された木箱だった。そこには同地区の名称の「両竹」の語源とも云はれる品が納められてゐたことから宮司さんや総代さん方の歓びは大きいものであった。

インターネットのある地図で同神社を調べると神社鎮座地に「閉業」「閉鎖」との検索結果が機械的に表示されて心が痛んでゐた。しかし、大阪の建設会社の篤志により再建されることとなり、大相撲の力士による四股を踏んでの邪気祓ひや、地元住民らによる約20トンの木材の手送りなどによってこのたび竣功し、仮奉安されてゐた避難所から還御されたとのことである。いつの日かまたお参りをしたいと思ってゐる。

私自身、平成時代には台風による倒木での氏神神社の社殿倒壊や、震度5の地震による実家の被災を経験してゐる。近頃の水害被害など、各地には被災した方々が多くいらっしゃるが、それぞれの復興への道筋が付いて、令和の御代が平穏であることを祈りたい。」

厄年表R2


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
ぜひ早起きした朝やお休みの日にでも、お気軽に当社にお越しください。皆様のご参拝を心よりお待ちしております。