投稿日:2018年6月30日(土)
本日午後3時より白旗神社境内にて、夏越大祓式並茅の輪神事を執り行います。
関東地方は梅雨も明けて、真夏の陽気となっております。
ご参列の方々には日除けのテントも設置しておりますが、くれぐれも熱中症対策を万全にしてお越しください…権禰宜の遠藤です。
さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』平成30年1月29日号掲載のコラム「神宮だより」をご紹介致します。
【神宮だより】~神宮の大祓について~
「年が改まり早くも一カ月が過ぎようとしてゐます。一年の内で多くの参拝者をお迎えするこの一月は、神宮において最も多用な時期と言えるでせう。社頭の賑はひは さることながら、歳旦祭に始まり、 元始祭、昭和天皇祭遙拝、大麻暦奉製始祭、1月11日御饌と恒例の祭典や諸行事が続き、明後日の1月31日には祈年祭に先立ち大祓が執りおこなはれます。
さて、皆様が大祓と耳にして連想されるのは、全国津々浦々の神社で6月と12月におこなはれてゐる「夏越(なごし)の大祓」と、「年越の大祓」でせうか。その他の月に大 祓をおこなふといふのは、余り馴染みがないかもしれませんが、伊勢の神宮においては6月と12月の恒例に加え、神嘗祭や月次祭などの大祭に附属し年間八度の大祓がおこなはれてゐます。
大祓は季節により斎行される時間が異なりますが、凡そ午後3時より五十鈴川 を臨む第一鳥居内の祓所にて執りおこなはれます。祭典に奉仕する大宮司以下の神職と楽師が座に著 き、一人一人に榊の一枝が手渡されます。そして、前日から参籠し た権禰宜が大祓詞を奏上し、諸員を大麻で祓ひ清めます。日々の生活の中で知らず知らずの内に触れてゐた穢れを祓ひ清め、来る祭典に備えるのです。
なほ、6月と12月の恒例式大祓に際しては、神宮司庁、頒布部第一奉製所、山田工作場においても大祓が執りおこなはれ、神職のみならず、神宮の全職員が祓ひ清 められ、神宮でのあらゆる御奉仕に清浄が期されてゐます。
「夏越の大祓」と「年越の大祓」 だけでなく、大きなお祭りの前月晦日に、その祭典に奉仕する大宮司以下の神職と楽師が大祓に参列 して清められるといふのは、徹底 した清浄を尊ぶ神宮らしい伝統と言えるのではないでせうか。」