投稿日:2021年11月14日(日)
今日は終日七五三詣の方で境内が賑わいそうです。お子様の事ですので急な発熱などでキャンセルの場合は遠慮なくお申し出ください。
さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和3年11月1日号掲載のコラム「神宮だより」をご紹介致します。
【神宮だより~赤い色の御守~】
「最近観たテレビのバラエティ番組で、私と同じ小・中学校を卒業した伊勢市出身のアテネオリンピック女子マラソン金メダリスト・野口みずき選手の姿がありました。
映像では当時の競技の様子を振り返ってをり、そのときは気温30度以上でオリンピック史上最も良くない状況下ともいはれ、途中棄権する選手が続出してゐたさうです。そのやうな厳しい状況においても、野口選手は力走を続け、みごとに一位でゴールし、金メダル獲得といふ素晴らしい結果となった内容が紹介されました。
映像の中で力強い走りを見せる彼女の競技ウェアの一部に赤く四角い部分があり、よく見てみると御守が付けられてゐました。番組の放送終了後の翌日、過去の新聞記事等を調べると、その御守は神宮の袋入守で、無事に最後まで完走できますやうに、と温かい気持ちをこめて、彼女の母親がウェアに付けてあげたさうです。
神宮の近くで育った彼女にとって、その御守は本当に心強い存在であったことでせう。アテネ大会終了後、平成16年9月に故郷の伊勢に凱旋し、神宮に参拝する野口選手の姿を少しでも見たい、と集まった多くの人々に囲まれながら内宮正宮に進む彼女を写した記録写真が多数残されてゐます。それらの写真の中の一枚には、次の大会に向けても引き続き頑張れるやう、彼女が同じ赤い色の袋入守を内宮神楽殿で受けてゐる様子が写されてゐます。
現在、社頭ではその当時と同じ大きさ・形の袋にをさめられた御守(写真)は授与してをりませんが、五色の袋入守の一色として赤い色の御守を受けていただくことができます。いつの時代も大御神様にお守りいただいてゐるといふことに変はりありません。」(広報室・爪橋正樹)