投稿日:2021年3月3日(水)
【続 神道百言3】
『本(もと)を本として正にかへり、元(はじめ)を元として邪をすてられんことぞ、祖神の御心には叶はせ給ふべき』~神皇正統記~
≪解説が長いため以下要約≫(祖神たる天照大神の御心とは、前述した正統記によれば正直・慈悲・智恵の三徳だとする。それを北畠親房当時の伊勢の神道説では「元々本々」の教へに立つべきとしてゐる。この四字は神道五部書の一つなる倭姫命世紀に引かれた言葉で「元を元として元始に入り、本を本として本心に任す」とあるに由つたものである。
これを親房流に取捨したのが前記の字句で、天照大神の御心、即ち私(利己主義)を捨て、恩親(むつまじき)心を以て、互に容(ゆる)し合ふ心に立ちかへるべきであると教へられてゐる。この御心に立つて、それに反する邪心を、綺麗さつぱり捨て去ることが、「祖神の御心」だとするのである。)
「元々本々」
神職でいえば「神様の前での作法を気にするあまり祈る心がおろそかになる新米、祈る心に作法が付いてくるベテラン」といったところでしょうか。何のためのお祭りか?祈りか? 常に元に立ち返り、本を見つめ直さなければなりません。宮司です。
さて御大典奉祝・源義経公没後830年記念事業として行っております境内整備事業の締めとなります、御祓川(みどぎがわ)の御簾垣(みすがき)設置工事を、去る1月30日より飛び飛びに行っていただき、奇しくも去る2月23日 天皇誕生日に合わせて竣功致しました。
工事は、御祓川の施工を担っていただいた蛭田造園㈱様です。
昨年からどのような形が良いか相談をし、今年に入ってから材料を注文、1度工事は終わったのですが、南側(川側)にも返しがあった方が良いとのご意見をいただき、追加で工事をしていただきました。
当初プラスチック製の竹でも良いかと思いましたが、職人さんから「せっかく素敵な流れ(御祓川)になったので、最初だけは本物の竹で作らせて欲しい」と懇願され、本物の竹で施工いただきました。また、賽銭箱は当初設置してあった場所では「景観が損なわれる」とのご意見をいただき、弁天様の横に移動いただきました。
間には(名称不明)黒い板で源氏の旗印である黒の2本線を模した黒板に、社紋である笹竜胆(ささりんどう)を掘って下さり、落ち着いた雰囲気になりました。
およそ4年前から始まりましたこの度の記念事業も本工事を以て完遂となり、今後、事業報告・会計報告を始め奉賛会の解散などを行う予定でおります。
お力添え下さいました全ての皆様に心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。