投稿日:2019年12月15日(日)
本日は、年内最後の月次祭でした。新年の足音がすぐそこまで聞こえてくるようです…権禰宜の遠藤です。
さて、神社界唯一の業界紙である『神社新報』令和元年11月11日掲載のコラム「神宮だより」をご紹介致します。
【神宮だより~せんぐう館リニューアル開館~】
「このたび11月7日に式年遷宮記念せんぐう館がリニューアル開館いたしました。
平成29年10月に襲来した台風21号の浸水被害を受け、せんぐう館は長期休館を余儀なくされましたが、2年間の復旧改修工事を終へ、一部展示内容も更新して再開の運びとなりました。
当館は式年遷宮によって伝へられてきた精神と技術を展観し、未来への継承を目指す博物館として平成24年に開館しました。今回の復旧改修工事では、被災の経験を踏まへた上で、従前の景観をなるべく損なふことのないやう、館の外周に止水壁を設けるなどの対策をおこなってゐます。また内部の展示については、以前よりも視覚的にわかりやすい展示を心がけ、中でも社殿造営の御用材確保にとって重要な「森林の育成」に関する展示をより充実させました。
式年遷宮では、社殿の御用材として1万3000本ほどのヒノキが必要です。中世以来、御用材の調達地は美濃や木曽の山林が中心となってゐますが、大正12年に御用材の安定的な供給を目指す「神宮森林経営計画」が策定され、200年で大径の柱材となるヒノキを育成する計画で、内宮周辺の山林を中心に神宮宮域林が営まれてゐます。今回の展示では、神宮が未来に向けておこなふ取組みの一つとして、この営みをさまざまな資料で紹介してゐます。このほか、式年遷宮で受け継がれてきた匠の技を忠実に表現した御装束神宝の調製工程品や、外宮正殿の大きさを間近に感じることができる原寸大模型などを展示し、工芸や建築の技術をより詳しく知ることができます。
令和の御代とともに新たに再出発した「せんぐう館」へぜひ御来館ください。」
この夏、個人的に神宮へ参拝致しましたが、この時はまだせんぐう館が工事中で残念ながら見学することが叶いませんでした。
此度のリニューアル開館にて展示内容もより充実しているとの事で、次回の参宮の際には必ず立ち寄りたいと思います。