投稿日:2020年9月8日(火)
【神道百言79】
『世の中に太かるべきは宮ばしら 細かるべきは心なりけり』~荒木田守武・世中百首~
(奈良時代の歌人 大伴家持は「人の子は祖(おや)の名絶たず」として、祖先の名をはつきり世に現はすことが子孫の勤めであるとした。
神社は祖神を祀つた所として、祖神の御名・御徳が大きければ大きい程、人々からはつきりと仰がれる。
ここに神殿の建築には宮柱を太敷き立てることの必要が、語り継ぎ今日にその技術の継承されてゐることも、神社建築の祖型を大切にするからである。その神社建築のうちでも、心の御柱(大黒柱)のはつきり立派に立つてゐることが、神の御心・御教の立派に立つてゐることの証明とされてゐるのはそのためである。
家の大黒柱をドツシリと立てるまでには、どれ程人知れぬ細心の注意と苦労とがいることであらう。神とは到達されるべき理想像である。従つて信仰の目標は大きく持つべく、そこに到るための努力は、その御教へをこまかく注意して聞き、着実に一歩一歩踏みしめる所から始められるべきである。世にいふ百里の道も一歩からである。)
目標は大きく、そこまでの過程は細心に。宮司です。
毎年9月の第一日曜日は、兼務で宮司を務めます羽鳥に鎮座されます御霊神社、折戸(芙蓉カントリークラブ下)に鎮座されます日枝神社の例祭ということでご奉仕致しました。
例年であれば御霊神社では9時から例祭、終了後から夕方まで神幸祭、夜には演芸が行われますが、本年は例祭神事のみ(直会なども中止)となりました。
今も昔の町名が使われています。
57年前に本殿が建て替えられた際の記念写真や・・・
(「前列右から2人目がお若い頃の会長ですか」「いえ。私の父です。私はペーペーで下働きをしていました。この時に総代の裃(かみしも)を初めて作りました。先代の宮司には正服を誂えてお贈りしたんです。」
前列中央が大鋸 諏訪神社宮司、右隣が当社の先代宮司)
その際に記念として揮毫してもらったという書。
「徳の広きこと海の如く
寿(いのち)長きこと山に似たり」
10時30分からは折戸 日枝神社へ。同社では前日夜に模擬店や町内有志による演芸が行われますが本年は中止。また、例祭後の直会も中止となりました。
会館に貼ってある昔の日枝神社。
右の山の所が今の芙蓉カントリーで、その下が日枝神社、中央の大きな道が国道1号線のようです。
来年の今頃もコロナは終息していないことを前提に、来年のお祭りに向けて皆で知恵を出し合い「新しいお祭りの形」をつくらなければと思っております。
両社の氏子の皆様、どうぞ宜しくお願い致します。例祭おめでとうございました。来年は盛大にやりましょう!!