投稿日:2023年10月10日(火)
【続 神道百言59】
『一字の師恩たりとも忘るることなかれ』~松尾芭蕉・行脚の掟~
( ~略~ 芭蕉は俳句の道でも、一字一句の文字の使ひ方で、深味、味はひの異なることを知って、それを説いてゐる。すべての知識は、初めの一字一句から始まるとすれば、一字の師恩は永久に忘れるべきではない。神の道の学習も同じである。
神とは何か。神の住む世界とはどこか。神のはたらきとは何か。その基礎を一つ一つよく知った上に、神道は成り立っている。初心忘るべからずといふことと同じである。)
当社には芭蕉の句碑があります。 『草臥れて 宿借るころや 藤の花』貞享5(1688)年
(一日の旅に疲れて旅籠を求める黄昏。晩春の暮色の中に淡い紫の藤の花がおぼつかなく咲き垂れて、そこはかとない旅愁と春愁を誘う。)
文化2(1805)年に江戸の俳人似足によって建立されました。俳句は奥が深いですね。宮司です。
さて去る10月5日 午前10時より神奈川県神社庁におきまして『例祭』並に『神宮大麻暦頒布始奉告祭』及『頒布始式』が斎行され、参列させていただきました。
祭典の斎主は神社庁副庁長が奉仕され、厳粛裡に執り行われました。
終了後の頒布始式では、神社庁長から10の支部長に大麻・暦が頒たれた後、神宮大麻暦頒布表彰が行われ、神奈川県神社庁・2支部・6名の奉仕者の表彰が行われました。
有難いことに小生も表彰頂き、神宮大宮司様(代理禰宜様)より賞状と記念品を授与いただきました。気持ち新たに今後も精進致します。
その後、庁長・神宮大宮司(代理 神宮禰宜)・神社本庁統理(代理 神社本庁本宗奉賛部長)各位より挨拶があり散会となりました。
神宮大麻は、神宮(伊勢の神宮の正式名称)の大麻(たいま。お札・神札のこと)で、明治天皇の命により神宮から全国の神社を通して全国民に頒布されるようになり151年となりました。神宮の神様は日本の総氏神様と尊ばれる天照大御神で女神 太陽神です。
神棚の無いご家庭でもお祀り出来るように、簡易式の神棚も頒布しております。年末には氏神様から神宮大麻を受け、清々しく新しい年をお迎えいただければと思います。
(例祭の神饌)