投稿日:2023年1月24日(火)
寒い日には暖かい風呂、というわけでこういう日はスーパー銭湯に行きたくなります。権禰宜の牧野です。自宅では楽しめない大きな浴槽や露天風呂でのんびりしたいです。
さて、白旗神社は私、牧野も所属する藤沢市消防団第9分団の担当区域に当たり、災害時以外にも先日行われた左義長神事の防火活動などで協力をして頂いています。道が狭くて消防車がすぐに駆け付けられない場合など、専門の消防士さんだけでは手が回らない部分を補う消防団は町の防災にとって欠かせない存在です。神社界唯一の業界紙であります『神社新報』にて神宮消防についての記事がありましたので令和5年1月16日号掲載のコラム「神宮だより~神宮消防出初式~」をご紹介致します。
【神宮だより~神宮消防出初式~】
「新年を迎へ恒例祭である歳旦祭、元始祭が滞りなく斎行されました。約二週間が過ぎた現在でも未だ多くの参拝者が新年の祈りを捧げるため、お越しになってゐます。
多くの参拝者を迎へ入れるため、神宮では警衛部に所属する衛士が神域内の警護に日々従事してゐます。主に、神域内の警備警戒を担当し、参拝者の救護や拾得物の管理、参拝者数の統計など勤務内容は多岐にわたりますが、任務の一つに災害等、非常時の対応も含まれてゐます。年間を通じ、両宮神域内や、文化施設、頒布部など各部署において防災訓練をおこなひ、非常時に備へてゐます。参拝者や職員の安全を確保することは勿論ですが、全国にお頒かちしてゐる神宮大麻や、社頭のお守りをはじめ徴古館等が有する文化財を守ることも大きな責務です。各部署の防災訓練の際には専門的な知識を警衛部の防災担当者から説明を受け意識向上に努めてゐます。
神宮では新年の行事の一つとして、毎年一月に内宮にて、神宮消防出初式をおこなってゐます。
神宮消防組の歴史は長く、明治十五年に内宮四十人、外宮二十人で発足。今年で百四十一年の歴史があります。 両正宮をはじめ各別宮などの宮社、伊勢市・松阪市・鳥羽市・志摩市・度会郡・多気郡に点在する神宮の諸施設を警護してゐます。
火災や風水害に対して警戒警護をおこなふために、大正十三年には全国に先駆け、アメリカノーザン社製のガソリンエンジン搭載消防ポンプ車を二台配備しました。現在では消防車を内宮外宮に各二台、瀧原宮、伊雜宮に各一台配備してゐます。出初式の際には消防車五台が出動し、式典の最後に内宮神楽殿裏の御池に向けて一斉放水がおこなはれます。
災害に対して備へることは、年間の祭典を斎行する上でも、参拝者をお迎へする上でも、神宮の安全にとって土台ともなることです。
神宮消防出初式は、新年にあたり平穏無事を願ひ、消防組員の決意を固める意味がこめられた恒例行事となってをります。
(総務部・上坂宜嗣)」