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【神社新報記事 「全国護國神社會連載 わが社の御祭神~勲功・遺徳を次世代へ~」石川護國神社】

投稿日:2025年6月21日(土)


昨日用意した七夕の短冊に「老後寂しくなりませんように」と書こうとしましたが、そんなことを書くことが寂しいのでやめておきました・・・権禰宜の本山です。

▽御祓川のほとりにいた青いトンボ。シオカラトンボでしょうかね。きれいな青い色です。

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さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和7年4月7日号掲載の連載記事。「全国護國神社會連載 わが社の御祭神~勲功・遺徳を次世代へ~」をご紹介致します。

全国の護国神社の宮司さん方が連載する企画で、本年令和7年に大東亜戦争終戦より80年を迎えるにあたり神社新報に継続的に連載されます。

当社が鎮座する神奈川県は、47都道府県で唯一護國神社がありません。各県護國神社にお祀りされている英霊のことについて、当ブログをご覧の皆様に少しでも知っていただく意味でも、できる限りご紹介していきたいと存じます。

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全国護國神社會連載 わが社の御祭神~勲功・遺徳を次世代へ~

一兵士の想ひ 受け継ながる

石川護國神社宮司 葛城 健一郎

「当社の御祭神・出戸善次郎命が出征したのは昭和十五年のこと。「万が一帰れぬことがあったとしても、家と家族を守りぬく」ことを託すとともに「自分のことは、少しも心配に及ばぬ、皇国の花と咲く」と言ひ残し、妻と当時三歳の長男、二歳の次男をはじめ家族を残して神奈川・横須賀から戦場へと向かったといひます。善次郎命の弟ら三人にもまもなく召集令状が届き、男手を失った出戸家は善次郎命の妻と母が不慣れながらも畑仕事をなんとかこなして幼い子供たちを育てたさうです。

昭和二十二年、長く戦地からの帰国を待ち続けてゐた家族のもとに届いたのは、残酷にも「トラック島で昭和二十年九月三十日にて戦死す」との戦死公報。詳細は一切わからない状態でした。

家を守るため、命の妻は戦地から帰還した命の弟と再婚することに。その後、長男の善正さんが高校で大好きな野球をすることを諦めて、中学生で家を継ぎました。農家の仕事を手伝ひ、弟を高校に行かせたのです。

そんな家族想ひの善正さんは、父・善次郎命の戦死の詳細を知りたいと強く願ってゐました。県厚生部に赴くと、厚生省で詳しく調べてもらふことが叶ひ、そこで初めてトラック島ではなく「パラオ諸島の野戦病院で病死」したと分かります。

ソロモン・ニューギニア方面の後方兵站基地として機能してゐたパラオ諸島。二カ月以上抗戦するもおよそ一万もの戦死者をだしたペリリュー島での戦ひをはじめ多くの人が亡くなってゐるパラオですが、本島やヤップ島など生還者も多かった場所です。終戦後の戦歿者であるといふことは、帰還を前にするも病に勝てず命を落としたといふことでせうか。実にやるせない話です。

平成十一年、善正さんは弟さんとともに国の遺骨収集調査でパラオを初めて訪れました。二度目を経て三度目は平成二十七年、終戦七十年の年です。天皇・皇后両陛下がペリリュー島を訪れられ献花されたとき、善正さんも同じ場所にゐました。陛下の「太平洋に浮かぶ美しい島々で、このような悲しい歴史があったことを、私どもは決して忘れてはならないと思います」との「おことば」が忘れられないといひます。

金沢市遺族連合会が創立七十五年の記念事業として昨年纏めた追悼集には、善正さんのかうした想ひが収録されてゐます。先の大戦から八十年を前に、御英霊に対する生の声・想ひを活字化することで、御英霊の奉慰顕彰に繋がるとの思ひからの取組みです。善正さんの文章も、御遺族の御霊に対する素朴な想ひ・感謝・祈り・平和であることの尊さ、また苦悩・葛藤などが率直に表されてゐます。

善正さんの文章は、当神社の例祭や平和祈願祭に欠かさずお参りしてゐるとともに、このやうな言葉で締め括られてゐました。「父の分まで長生きができた上に、昨年曽孫で抱くことができました。『お父さん、そしてお母さん、息子たちありがとう。私は今本当に幸せです』」。

この幸せな日々が御英霊の一番の願ひであったことを忘れてはなりません。私も遺族の末端(母方の祖父が英霊)ですが、身内で祖父を知るものも叔母二人だけとなり、その叔母も幼少の頃のことなので直接の記憶が曖昧になってゐるのが実情です。今にして、もっともっと「聞いておけばよかった」といふ後悔が募ります。

石川護國神社

住所 石川県金沢市石引4-18-1

電話 076-221-2110

祭神 四万四千九百二十九柱(石川県出身のほか、旧陸軍第九師団管下の富山・福井・岐阜・滋賀の各県出身の一万四千余柱を含む)

例祭 春(4月19日)、秋(10月19日)」

 


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
ぜひ早起きした朝やお休みの日にでも、お気軽に当社にお越しください。皆様のご参拝を心よりお待ちしております。