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【神社新報記事】 「全国護國神社會連載 わが社の御祭神~勲功・遺徳を次世代へ~山梨縣護國神社

投稿日:2025年8月13日(水)


Facebookの友達になった方が当社にお参りされ、私に会いに来られました。神社神道に対してたいへん熱心で、会話をする中で私としても教化の感覚が養われてWin-Winです。InstagramやTwitterは苦手になった権禰宜の宇多です。

 

さて、神社界唯一の業界紙であります『神社新報』令和7年6月23日号掲載の連載記事。「全国護國神社會連載 わが社の御祭神~勲功・遺徳を次世代へ~」をご紹介致します。

全国の護国神社の宮司さん方が連載する企画で、本年令和7年に大東亜戦争終戦より80年を迎えるにあたり神社新報に継続的に連載されます。

当社が鎮座する神奈川県は、47都道府県で唯一護國神社がありません。各県護國神社にお祀りされている英霊のことについて、当ブログをご覧の皆様に少しでも知っていただく意味でも、できる限りご紹介していきたいと存じます。

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山梨縣護國神社

全国護國神社會連載 わが社の御祭神~勲功・遺徳を次世代へ~

辿り着かなかった輸送船

山梨縣護國神社宮司 羽中田 進

いはゆる赤紙により真壁久夫命が招集されたのは、昭和十八年十一月二十六日、寒い冬のことだった。村人たちの「出征おめでたう」の声が響く。久夫命は、国旗小旗を振り軍歌を歌ふ村人たちに見送られて、中央本線穴山駅まできた。

後ろには、まだ一歳半の乳飲み子を背負った妻、そして三人の子供たちが続く。気丈に振舞ふ妻に、久夫命は一言告げた。「後は頼む……」と。これが非情にも今世の別れとなった。

久夫命は中国に派遣されてゐたが、その後南方へ派遣されることとなり、昭和十九年四月、上海を出航する。所属する第二百十連隊の約二千九百人はマニラを経由してハルマヘラに向かふことになってをり、輸送船・第一吉田丸に乗船してゐた。第一吉田丸を含む竹一船団は、輸送船十五隻に護衛十三隻もつく重要船団。安全に目的地へと辿り着くはずだった。

しかし、マニラに着いた輸送船は十四隻。さう、第一吉田丸はマニラへは辿り着いてゐない。四月二十六日午前四時前、フィリピンにほど近いルソン島ラボック湾北西二百キロにさしかかったところで、米潜水艦の魚雷が命中して沈没した。第一弾は三番船倉前部に命中。積んでゐたガソリンに引火し、大きな爆発とともに暗い海峡に高く火柱を吹き上げた。続く第二弾は機関室後部に命中。船体は真二つになり、やがてバシー海峡へと散ったのだった。乗船者約三千五百人のうち、救助されたのは八百人だけだったといふ。

戦死電報により、一家の大黒柱を失ったことを知った真壁家。「戦争未亡人となった母は女手」ひとつで、残された二十アールの田んぼを耕しながら四人の子供の成長を心の支へに、必死で愛情を注ぎ育ててくれました」と語ってくださったのは、末っ子の靜夫氏だ。穴山駅での別れの際には、母に背負はれてゐた乳飲み子である。

「いつの日か、必ず終焉の地を訪ね、父の慰霊をしたい」と念じてゐたといふ靜夫氏。平成二十二年、その思ひは通じて財団法人日本遺族会主催の戦歿者遺児による慰霊友好親善訪問事業のフィリピン団に靜夫氏と兄姉四人揃って参加することが叶った。

四人はバシー海峡に近い海岸に赴き、自作の祭壇を設へて父の慰霊祭を斎行。四人それぞれが追悼文を読み上げた。靜夫氏は「思ひ出もなく、顔も声も知らない父への追悼文。すらすら読めるはずだった。しかしなぜか涙が溢れ、胸が詰まり声にならない場面もあった」と振り返る。

「目前に広がる紺碧のバシー海峡、寄せては返す白波、流れる風、そして潮の匂ひ、煌々と輝く南国の太陽の光のなかに、写真で見た若き三十六歳の軍服姿の父が、微笑みながら敬礼する姿がみえたやうな気がした」。靜夫氏は静かにさう語った。

今は、一般財団法人山梨県遺族会の副理事長、韮崎氏遺族会の会長を務める靜夫氏。当神社にも長きに亙り思ひを寄せてくれてゐる。かうした遺族の思ひに答へていけるやう、日々神明奉仕に勤しみたい。

 

山梨縣護國神社

住所 山梨県甲府市岩窪町608

電話 055-252-6371

祭神 2万5052柱

例祭 春(4月5日)、秋(10月5日)


白旗神社ホームページへようこそ。当社は古くから藤沢の地に鎮座する古社で、相模國一之宮寒川神社で有名な寒川比古命と歴史上のヒーロー・源義経公をお祀りしています。寒川比古命は厄除け・方位除けの神様として知られます。また武芸、芸能、学問に優れ、才気あふれる源義経公は、学業成就、社運隆昌などのご神徳があります。境内には、悠久の歴史を感じる史跡が多く、四季を感じられる緑豊かな自然もあります。
ぜひ早起きした朝やお休みの日にでも、お気軽に当社にお越しください。皆様のご参拝を心よりお待ちしております。