投稿日:2014年9月25日(木)
小春日和は、晩秋から初冬にかけて使う言葉。宮司です。
さて過日、神奈川県神社庁において開催された広報委員会に出席した折、駐車場に植えられている『ウラジロハコヤナギ』の成長ぶりに目が留まりました。
ウラジロハコヤナギは、葉っぱの裏側が銀白色をしており、別名を銀泥(ギンドロ)という落葉高木です。
平成22年、神奈川県神道青年会が創立60周年記念行事として、県内神社に植樹依頼をしたもので、20年後、または40年後に行われる伊勢の神宮の式年遷宮の際に、この木で奉製した柳筥(やないばこ)を神宮に奉納しようというものです。
当時、当社に植えたものはすぐに枯れてしまい残念に思っていたところ、『挿し木が出来る』という話を聞き、来年の3月頃に挑戦してみようと思っています。
*柳筥(やないばこ)
柳筥は、「やなぎばこ」の音便である。「やないば」ともいう。
もと柳の細枝を生糸で編んで作ったが、後に柳を三角に削ったもので作るようになった。
古く奈良時代に見え、平安時代から盛んに使用した。
鏡・櫛・筆・硯・布帛の類を納める。又蓋の桟を高くし小机のような形にして、短冊・冠・履(くつ)等を載せる台にもする。
柳の素木を幅5分許にして三角に削った木を寄せ並べ、生糸か紙捻(こより)で編んで筥の身と桟蓋(さんぶた)とを作る。
底に檜の板を敷いたものである。
(八束清貫著 神社有職故実より)