投稿日:2019年3月8日(金)
【神道百言⑯】
『たなつ物、ももの木草も天照らす 日の大神のめぐみ得てこそ』~本居宣長・玉鉾百首~
(「たなつ物(原文では者)」は田根つ物で、田に根を下ろした作物で五穀のことをいふ。「百の木草」は色々の草や木や大地に生える千草のことである。そのいづれも、自然の太陽の恵みを受けて、初めて生成化育を全うすることが出来る。それが、日の神を天照大神とする信仰から、自然の太陽の恩徳を日の大神(天照大神)に譬(たと)へたものに外ならない。天地の物の生成発展はもとより、私共が健康でをられることも、太陽の光の下に於て、初めて、その成果が得られる。大地に足を踏みしめ、太陽の恵みを充分に浴びたものが健康であるやうに、自然と人生との関係が、この歌の裏に秘められてゐる。
全国に鎮座する天照大神を祀る神明社の信仰のうちには、かうした観点から奉祀されたものも少なくない。信仰は心だけの問題でなく、身体の健康からも追及されるとき、人間も自然の生命と共に生きるものとして、かうした信仰に生きる道も見出していきたい。)
「食前感謝」の和歌です。正座(姿勢を正して)をして、一拝、一拍手、歌を詠んだ後、いただきますと言います。現在でも、神職の研修で食事の際には同様の作法でいただきます。(次回の神道百言⑰は食後感謝の和歌です)
普段の生活の中で食前・食後感謝の和歌を詠むことはありませんが、略式として一拍手(礼手)をしていただいております。
神の恵みと多くの生命をいただくこと、また自分の口に届くまでに関わって下さった方々に感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思う宮司です。
さて去る5日(火)午前10時より、藤沢市本藤沢において事務所新築地鎮祭の奉仕に伺いました。
施主様とは地域活動を通して知己を得、以後何かと可愛がって下さる先輩ということもあり、久しぶりに緊張した地鎮祭となりました。
前日が雨、翌日も雨予報でありながら当日は雲一つない晴天に恵まれ、日当たりが良かったこともあり汗をかきながらの奉仕となりました。
設計者様のお話しによると地形を最大限に活かした建物となるようで、施工様は「結構難しい工事なんです」とのことですが、大神様の御加護をいただかれまして事故無く麗しい事務所が竣工されますように祈念申し上げます。
誠におめでとうございました!