投稿日:2021年1月1日(金)
新年おめでとうございます。
令和3年辛丑(かのとうし)、皇紀2.681年、西紀2.021年の初春を迎え、先ずは謹んで聖寿の万歳とご皇室の弥栄を言祝ぎ奉り、国家国民の隆昌と氏子崇敬者のご多幸をお祈り申し上げます。
【十干は幹、十二支は枝】
干(かん)と支(し)で干支(えと)。本年は十干が辛(かのと・しん)、十二支が丑(うし・ちゅう)です。
陽明学者の安岡正篤氏によれば、
辛の字は、鋭い刃物を描いた象形文字です。ですから、舌が刃物で刺すような痛みを感じることを「からい」と言ったりしますね。
また、辛は上を表わす二と干と一の会意文字で、干は冒す、一は一陽を表し、一陽が上を干(おか)す形でもあります。
中国前漢時代(紀元前206~8年)の「史記」の律書には「辛は万物の辛生(新生)を言う」とあり、辛は新に通じるとも考えられてます。
また丑の字は、お母さんのお腹の中にいた胎児が体外へ出て右手を伸ばした象形文字で、「始める」「掴む」「握る」という意味を持っています。
また「説文解字」には
「丑は紐(はじめ)なり。12月(旧暦)万物動き、事を用いるのに手を挙げるの時なり」とあり、束ねる・結ぶといった意味があります。
また、「漢書」律暦志によると、
「子に孳報萌(じほう)(増え芽生える)し、丑に紐芽す(ちゅうが)」と註している。紐芽とは、曲がる腕や、芽が曲がりつつ伸びるのを待つさまで、昨年の子年に出た芽が、乙と同じように、伸び悩んでいる形だと解している。つまり、丑も、屈曲した腕や芽が伸びようとしている姿ということです。
総じて、本年は昨年までのことを見つめ直し改めること。そして時代に合わせた新しい事、新しい組織などを築く土台の年にすると良いといったところでしょうか。
【祈りを止めない】
先人たちは今日のような困難に直面した時、祈りの対象を求めたり、お祓いの方法を確立させたり、お神輿の渡御や湯立神楽のような神事を通して疫病や災いと向き合ってきました。
私共は、目に見えないもの、科学的に説明できない現象などに対して向き合うプロフェッショナルとして、今まで以上に大神様への奉仕を厳修し、気持ちを強く持ちコロナウイルスに立ち向かって参ります。
コロナウイルス蔓延から本日迄の536回に及ぶ感染症収束祈願祭執行はこれからも継続して参りますとともに、例年執り行われます神事・行事は中止せず、実施方法を検討しながら行なうことに致します。
皆様方には感染防止対策をお取りいただき、変わらずお参り下さいますようご案内申し上げます。
【大難は小難に、小難は無難に】
白旗神社の大神様は、相模国で最強とされる一之宮 寒川神社の御分霊 寒川比古命を祀った「唯一八方除」守護の神社です。
八方除は、地相・家相・方位・日柄などに由来する様々な災いを除けるものです。
「困ったときの神頼み」とならないよう、転ばぬ先の杖ならぬ、「転ばぬ先の八方除」をお受けいただき、平穏無事な一年をお過ごしになられますよう祈念申し上げます。
【初詣は節分あたりまでを目安に】
当社は、幸か不幸か屋内施設が充実しておりません。従いまして、密閉・密集・密接とはならない環境です。
とはいえ、検温の実施、マスク着用での参拝、大きな声で話さない、人との距離を取る、繁忙時期(正月三が日)・時間(11時~14時)をずらす、郵送祈祷の利用などのご協力をお願い致します。
【神は人の敬いにより威を増し、人は神の徳により運を添う】
白旗大明神のご加護を戴かれまして、幸多き年となりますよう衷心より祈念申し上げます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
令和3年元日 白旗神社 宮司 鈴木大次