投稿日:2020年7月2日(木)
【暦で見る九星の運勢シリーズ】八白土星:7月(各自の九星についてはブログ末尾の表をご参照ください)「吉方…南西 動いたり止まったりを繰り返すため、中々思う様に進めませんが、イライラせずどっしり構えて。いつまでもこの状態が続くわけではないので、何事も諦めず粘り強く歩んで」とのことです…権禰宜の遠藤です。
さて、当社崇敬者で時折ご自身で作られた書籍や絵などをご奉納いただいております、大原梨恵子様より先日献本を頂きましたのでご紹介致します。
今回ご献納戴いた本は、『絵本早わかり 光源氏の一生』。タイトルからもわかる通り、『源氏物語』の主人公光源氏の一生を流麗な絵と短い文章にて端的に紹介されている「絵本」です。
本と一緒に頂いたお手紙によると、様々な事情があって出版されなかった作品を手ずから製本されて、ご奉納いただいたとの事です。
光源氏の各人生の節目となる出来事を1パートとして、挿絵と文章で構成されています。
巻末には詳細な脚注も用意されており、絵の細かい点や物語の背景が解説されています。
出版物として流通しない作品との事で、一般の方の目に触れることが無いのが誠に残念ですが、私も拝読して『源氏物語』をもう一度通読したいと思いました。
大原様、誠にありがとうございました!
▽表紙と見開き
▽中表紙。題字もすべて手書きです!
▽「序」の部分だけ少しご紹介。作者の大原様の源氏物語への愛情が伝わってきます。
「序
有名な源氏物語の中で、前半の源氏の君は涙もろく、お酒は泣き上戸で、専ら誠実な善人として強調されていますが、後半は政治家として確立され、なんでもトップを極めるには、多少「悪」の部分をもっていないと成功しないといわれている部分が見え、言葉で人を殺せるほどの頭脳と威力が感じられます。
とにかく前半の数々の枝葉をカットし、後半に見えるスリムな源氏の君に焦点を当て、同時に多少の「悪」を秘めた光源氏の顔をクローズアップしてみました。」
【本文注釈】
「殿上眉」…平安時代は白粉の濃化粧の最盛期である。宮殿の壮大化と内部のほの暗さと、装飾衣服の華麗化に対する必要性から、自眉を剃り、或いは抜き、全部白粉で塗りつぶした上に改めて引眉を作り頬と唇の紅が塗られた。平安後期になると、男子公家にも行われ、なお鉄漿(かね=お歯黒)もつけ、男女共に化粧様式が同一になった。
光源氏が濃厚な化粧に趣味性の最も高い装束の支度をしていると、訪ねてゆく女性の教養程度が紫の上にはわかったと書いてあります。